なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


涅槃というより、もはや筋トレ?

昨日の投稿で、ニュージャージーのプチ・インド、エジソンという街でアーユルヴェーダのオイルマッサージを受けてきた、と書いた。

エジソンを東西に横切る幹線道路の名が「樫の木通り」オーク・ツリー・ロードだ。両サイドはインドのお店、会社、お寺、レストラン、美容院…..などが延々と続き、たまにバーガーキングが混ざるがそれはきっと本国でも同じに違いないので、一体ここは…..。なんだか時と場所をワープしたような気になってくる不思議なところだ。

その気分のまま、マッサージ屋さん(っていうかちゃんとしたアーユルヴェーダ病院での付属のマッサージ院なんだけど)に足を踏み入れた。

いよいよファミレスパンツ

まず、鼻に「がつん」と来るインドのハーブとスパイスの香り。極彩色のプラスチックの花が四隅に飾られた祭壇。その真下には大きな宅配の水のタンク。「ほかに置く場所がない」感がただよう。クリネックスの箱と紙コップが上に雑に置かれたFAXマシンには以前は金色だったのだろう布がかぶさっている。

受付の後ろの壁には高僧だけに許されるオレンジの袈裟を付けた威厳のあるおじさんの写真が何枚か(額の四隅にコレまた極彩色の花)と、キンキラキンのサリーを付けたおばちゃんの写真と「医師免許」が飾られている。

このおばちゃんがこのアーユルヴェータ治療院のお医者さんのようだ。

棚には「サプリメント・ドリンク」がずらりと並べられている。原料と効用を読む。すごそうだ。「一般的な疲労感」に効くらしいドリンクには、ウコン、生姜、ゆりの根を始めとする成分が17種類入っていた。中国の漢方と違うのは、ロバの爪だの猿の脳みそだのといった動物由来のものは全く無く、全て薬草由来。これらは、このおばちゃん先生の診察を受けて処方してもらわないと買えない。

さて、部屋に案内され、ファミレスパンツ(前回のブログをご参照のほど)を付けて施術代に横たわって待つ。上に被せるバスタオルかなんかあるとウレシイんだけど?

(あった、あった、写真があった!これがファミレスパンツ。写真はウォルマートより拝借したが、考えてみたらなんでウォルマートで売ってるんだ?) https://www.walmart.com/

コンコンとノックの音がして、優しそうなお姉さんが入ってくる。ちっこいタオルをやっと胸にかけてくれてホッとした(笑)のもつかの間….。

ビニールのエプロンを壁からとってきておもむろに自分の首にかけると施術台の横に立ち、ここに腰掛けてと言う。ファミレスパンツいっちょで浅く座ると頭の後ろを抱え込まれ、お姉さんの胸のビニールのエプロンにむぎゅと顔を押し付けられる。

まずは頭とカラダのマッサージ

いきなり暖かいドロリーンとしたマッサージオイルと思しきものが頭頂部に垂らされる。おおおお、暖かい!気持ち良いぞ。変な姿勢だけど。そのままゴシゴシとお姉さんがけっこう強い力で頭中をマッサージ。ひたいはゴワゴワしたエプロンに密着のままだが、それ以外の部分は頭蓋骨から表面の皮膚を引き剥がしてくれてる感じの気持ちよさ。血が通ってきたで!

耳を引っ張り、耳の後ろもゴシゴシしてくれて髪の毛を少しずつ束にして引っ張ってくれる。あら、これいいわーーーー♥家でもできるわね、と脳内にメモ。

「さ、うつ伏せになって!」

ゴギゴギの硬い木のテーブルにうつ伏せになる。顔の部分にはドーナツ型の小さなビニールクッションが置いてあり、それにタオルを被せたものに顔を埋める方式。ふむ、ちょっと息苦しいわね。

あーきたきた。暖かいオイルが足全体にかけられてマッサージ開始。足の裏。膝の後ろ、腿の後ろ。そしておしり。座っていると凝ってしまうおしりの筋肉を解してくれる。これは自パンツを履いて行う通常のマッサージではなかなかやってもらえない部分なので、ありがたい、といえばありがたいがやはり気恥ずかしさが伴う。

背中、首、腕と続き今度は仰向けにも同じ順序で全身くまなくほぐした後、とうとうスチームバスだ!

ギロチン風スチームバス

オイルでよれよれのファミレスパンツはもうなんの役にも立っていない。私は生まれたままの姿。しかもオイルでにゅるにゅるデロデロだ。その姿でお姉さんの前をスチームバスまで歩いていかねばならぬ。

ドアを開けるとモワッとすごい蒸気が出てきた。安そうな(笑)プラスチックの椅子が湯気の向こうに見える。頭をギロチン(コレも前回のブログをご参照のほど)の穴にいれると湯気がもれないようバスタオルで覆ってくれる。

昨日もブログにも参照したお写真。Photo: https://ayushdhara.com/より

あのー、椅子が低くて頭が出ないんですけど。ギロチン穴は私の鼻の真ん中くらいの高さだ。目は出てるから回りの様子はうかがえる。高さ調節のクッションでも出て来るのかと思ったら、「じゃあ15分だけど、アツくて苦しかったらドア開けて勝手に出てね」と言い残しお姉さんは出ていった。

顔のスチーム効果もあるだろうと思い直し半分埋もれた顔も含めて湯気を楽しむことにする。数秒で汗が吹き出してくるのがわかる。これが体に良くないわけない!コレほしいなあ。北欧じゃあ家にサウナがあるのが普通らしいし、この大きな木箱は買ったらどのくらいするんだろう?どうやって使うのかな、設置たいへんかしら、などとりとめもないことを考えているとお姉さんが顔を出し

You, OK? Too Hot? どう、大丈夫?熱くない?

イエ、もちろん熱いけど、大丈夫よ。

あっそ。と消える。それがまた一度あった。

ピピッと音がしてお姉さん登場。ドアをあけてくれながら「15分できたね、それ珍しい。みんな熱いのと湿気だめで途中で出るよ」と言う。南国育ちのホットヨガ経験者の私、やらせてくれたらもっとやりたかったわよ。

さ、いよいよシロダラ!!!!(シロダラについても前回のブログ読んでね)。

やっと涅槃に到着?シロダラ

そのままシロダラ台に登ろうとすると、ううん、まず自分の服に着替えてという。ええええ。前回オイルベタベタで家に帰った経験から今回はオイル滲みができてもいいヨレヨレの服を着てきたとはいえ、こ、この状態でお着替えとは。

でもふしぎ、にゅるにゅるオイルはスチーム内で汗となって流れたのか肌に浸透したのか、くれたバスタオルで拭くとスッキリしっとりの良い肌の感覚になっており普通に服を着ても大丈夫っぽい。ケド、まだ汗はだらだらでてるんだよね—–。

ま、しゃーないな。帰ったら洗濯じゃ。息子の高校の名前入りヨレヨレTシャツとジーンズでシロダラ台に横たわる。オイルが目に垂れてこないよう眉の位置にコットンの縄のようなものを渡してくれて、温かいオイルがつつーっと落ちてきた。

熱めのオイルが、垂らされているうちに冷めてくる。垂らしたオイルは下の電熱バケツ?に流れ込み、そこで温めなおされたものをお姉さんが上の入れ物に注ぐ。オイルの勢いが増して、また熱くなったオイルが落ちてくるようになる。それを何度も何度も繰り返し、第三の目、眉の上、ひたい全体、髪の生え際を、温度と勢いの違うオイルでまんべんなくマッサージしてもらえる。

これがシロダラのオイル垂らし器。 American Ayurveda より

時間にして多分15分くらい?ごちゃごちゃといつも何かしら考え事をしている私の頭は、シロダラが終わる頃には「気持ちええ」という言葉しか脳に入っていない状態に。コレ、瞑想よ。

と、今書いていてもシロダラのことを考えるとヨダレが出そう…..

はっ!長くなったので明日に続きまーす!



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About Me

ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

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