なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


スーパー国際化・お粉編

先日の投稿で、最近はスーパーにも並び始めた中近東の珍しいスパイスの紹介をさせていただいた。

スパイスの隣は、ベーキング。粉、砂糖、製菓材料などが並んでおり、この

isle  アイル 商品棚の通路

は大好きなコーナーだ。ちなみにこのアイルの裏側は、世界中のオイルとお酢。何十年も寝かせたバルサミコなどもあり、探索が楽しい一角だ。

さて、この5月にもこのコーナーで発見した珍しい粉類について書かせていただいた。

その時は、上のおからパウダーなどグルテンを避けたい人のための小麦粉代替品が中心の品揃えだった。

それらはますます充実。オーツの粉、タピオカ粉、ライ麦粉、ヒエの粉などに加えて新登場はカリフラワーの粉、そしてひよこ豆の粉もあった。

(左がカリフラワー、右がひよこ豆粉 👆)

だが、なんといっても今回のキーワードは「国際化」。アメリカではあまり見なかった粉の数々が並んでいる。

まず、メキシコ料理に欠かせない、トルティーヤを作るためのとうもろこしの粉マサがあった。しかも、白いコーンの粉と

Blue Corn  紫とうもろこし

の粉。「青いコーン」。パープル・コーンじゃないのがおもろいね。

Stone ground 石挽き

と書いてある。機械で挽いたものよりも粒子が荒いにちがいない。

トルティーヤには小麦粉で作るものとコーンで作るものの二種類あり、こちらでメキシコ料理の店に行くと「どちらにしますか」と聞いてくれる店もある。聞かれない場合はだいたい小麦粉のものが出てくる。

コーンのトルティーヤはグルテンが入っていない分ポロポロとしており、少しざらつきもあるので、小麦粉の方が食べやすいといえばそうなんだけれど、コーンの方がなんか本格的な味がする(と思う)。

マサを使ってトルティーヤを作ったことはないが、想像するにきっと焼く前のたねもグルテンなしでポロポロ、焼きにくかったりするんではないだろうか。

粉が売っているということは、ヒスパニック人口はとても低いこの近所に住むアメリカ人の間にも自分でトルティーヤを焼いてみようと思う層がいるということだ。アメリカも進化したニャー。

さて、米粉、そば粉。

米粉はグルテンフリーのパンのレシピでもよく見かけるので知名度は高い。そば粉はどんなふうに使われているのだろう?

Buckwheat Flour Recipes  そば粉を使ったレシピ

で検索してみた。一番最初に出てきた「そば粉のレシピ15選」を見てみた。

そば粉バナナブレッド、うん、いけそう。そば粉クレープ、そば粉パンケーキ。クッキー類….フツーの使い方だ。ひとつご紹介。

ピーナツバターとそば粉のクッキー

  • 3 tbsp peanut butter ピーナツバター大さじ3
  • 2 tbsp soft light brown sugar きび砂糖(がいいと思う)大さじ2
  • 3 tbsp coconut oil melted 溶かしたココナッツオイル大さじ3
  • 3 tbsp maple syrup coconut syrup or rice malt syrup メープルシロップまたは玄米シロップ大さじ3
  • 1 tsp vanilla extract バニラエッセンス小さじ1
  • 150 buckwheat flour そば粉150グラム
  • 100 g ground almonds アーモンド粉100グラム
  • ¼ tsp. sea salt 塩小さじ4分の1
  • 50 ml cold water more if needed to create a dough 冷水50ccまたは必要なだけ

これらを全て混ぜて、5ミリ厚に伸ばしてクッキーカッターで好みの形に切り抜き、180度で12分だって。チョコやピスタシオ、そしてシーソルトで飾り付けがしてあるのがにくいね。

材料を見るとこれ、グルテンフリーなだけでなくちゃんとしたヴィーガンだ。わおわお。

こちらは日本ではソルガム、または高粱(こうりゃん)として知られるきびの粉。これも低GI食品として注目されている。おいしいのかなあ。

レシピサイトの

Yummly ヤムリー

で検索したら1,336(!)の高粱レシピが見つかった。クレープ、パンケーキ、ブラウニー。グルテンフリーなのであまり膨らまなくて良いレシピが多い。

https://www.yummly.com/recipes/sorghum-flour

サワードウで手作りパンブームに火がついて、パン用の強力粉や全粒粉も以前より随分充実した。ホームベーカリーも手軽に手に入るようになったしね。

普通の全粒粉に加えこんなふうにおしゃれな袋に入ったアルチザン風の全粒粉のみの強力粉と、白い小麦粉をあらかじめ半分混ぜた強力粉。

全粒粉だけのパンは素人にはちょっと焼きにくいことを考慮しての商品だろう。

Gluten Flour 「グルテンの粉」は今日初めて見た。グルテンフリーを実践する人も多く、消化に悪いとされるグルテンはとかく敵視されがちなのに、その粉?

(左端がグルテン粉。上の棚にはパン粉が)

粉の中のタンパク質、グルテンはパンの中の空気を閉じ込めてふわふわにする手助けをする。薄力粉に含まれるタンパク質量は9から10%、強力粉、最強力粉は13から15%。パンに強力粉を使うのはそのせいだ。

全粒粉やライ麦のパンがどっしりとしているのは、グルテンの量が少なくパンの中に閉じ込められる空気の量が少なくなるからだが、そんなときにこのグルテンの粉を大さじ一杯足すと良いらしい。

パンの中に、ナッツやレーズンなどを混ぜ込むレシピやバターが多いパンもグルテンの網がそれらに負けないよう足してあげると良いと書いてあった。

そしてナッツ由来の粉もたくさんあった。アーモンド粉はおなじみだが、カシューの粉、そしてヘーゼルナッツの粉。

(アーモンド粉各種)

(カシューナッツの粉)

(ヘーゼルナッツの粉)

お店で袋入り、箱入りで買ってくるパンやお菓子にはたくさんの添加物が含まれている。

健康への影響もさることながら、自分で作る喜び、焼き上がるときの香り、そしてもちろんできたてのおいしさ。買ってくるものを作るものでは別物だ。

人々の知識も意識も変わってきて、家庭で手作りをしようと思う人口はどんどん増えている。残念ながらアレルギーや食物不耐が増えているのも一因だ。

(棚を見渡したところ 👆)

必要があるから需要が生まれる。たった4ヶ月の間に更に充実した棚を眺めて、そんな事を考えた。

日夜、こんな粉を開発したらいいかもしれない、こんな粉はどうだろう、と誰かが研究に励んでくれているのだなあ。ありがたいこっちゃ!



“スーパー国際化・お粉編”. への1件のコメント

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ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

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