なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


マンハッタン生き残り戦略

数日ご無沙汰しました。実はアメリカ先週の火曜日は、

Super Tuesday  スーパーチューズデー

と呼ばれる大統領選予備選挙の山場だった。お肉の特売日みたいなネーミングだけど、この日で半数近くの約20州の予備選結果が出揃って、11月の大統領本戦はまず間違いなくトランプ、バイデンの一騎打ちになるだろうことが確定した。

辞退表明したニッキ・ヘイリー氏(Photo:Wikipedia)

トランプの唯一の対抗馬ニッキ・ヘイリー氏は翌・水曜日に大統領選を辞退し、様々なトランプ刑事起訴について、また最高裁についてドラマチックな展開があり、ブログを書き始めては「いったい何から書いたらいいもんかい」と画面を睨んで挫折してましたー。

ちょっと頭の整理ができるまで書けないわん。だから今日は楽しい記事ね。

「おサラバするには勿体なさすぎる」アプリ

いつもの通りだらだらとコーヒー飲んでニューヨークタイムスを読んでいた私。いきなりアンテナに激触れし、マンハッタンで働きブルックリンに住む長男に「メ、メッセージしなくちゃ!」と携帯を探しに走った記事があった。

Too Good To Go トゥーグッド・トゥーゴー

略して TGTG という名のアプリについての記事なんだが、このサービス、すごい。

名前の Too Good To Go、「おサラバするには勿体なさすぎる」という意味だ。

どういう便利アプリかというと

飲食店で売れ残った食べ物、捌きたい食べ物を本来の価格の数分の一で買うことができるアプリ。レストラン側が福袋さながらに詰めたものをアプリで注文して取りに行くので実際に何が入っているかは受け取ってみないとわからないが、お店やベジタリアンなどのオプションは選べ、食べ物の傾向は事前にわかる。

イーストビレッジのお寿司屋さんが「大盛り寿司セット、海苔巻きが少なくとも2本入っています」というのを9ドル99セントでアップしていたが、極端な話、海苔巻きは2本ともきゅうりかもしれないし、残りの握りは全部タコかもしれないというわけなんだが(タコ好きだけどね)、その辺はレストランの評判もあるのでかなり質は良く、がっかり度は低く保たれているとのことだ。

さて実際に1週間アプリで生活してみましたという人のお話

ニューヨークタイムズの記事は「マンハッタンで、1週間このアプリで注文したものだけ食べてみました」という体験記事。このバラエティすごいわん。購入品のレベルはかなり高い。

彼女が日曜から翌土曜まで購入したものと合計金額のリスト付き。お金を一番使ったのは月曜日、合計17ドルで購入できたものはこの美味しそうなお写真のお菓子も含め、

Photo:New York Times

 クロワッサン一個
ブルーベリーマフィン一個
グルテンフリーバナナブレッド一切れ(この三つが上の写真ね)
2つの味の冷凍肉まん合計12個
味付け高野豆腐かたまり一個
ヴィーガンマグロ一袋
ツナサラダサンド
ハムとチーズのフィンガーサンド6個
チョコケーキ(大)とカノーリ(イタリア菓子)6個

Total spent(合計): $17

肉まん、高野豆腐、ヴィーガンマグロはレストランではなくヴィーガン・スーパーマーケットの売れ残り品ということだ。肉まん12個?カノーリ6個?すごい量。どう逆立ちしても1日で食べ切れる量ではない。

一番金額が少なかった6ドルの金曜日は一品のみ購入。中近東レストランの特大ランチボックス。ライスに羊肉の中近東グリル、ひよこ豆のディップ、サラダ、ホットソース添え。筆者の判定は

A Delicious Bargain  美味しい掘り出し物

Photo: Kabocchi

だったということだ。そして注目、最後の土曜日には、レストランではなく魚市場の売り残りの「カナダ産ハリバット」を1キロ4ドルで購入している。ハリバットは「オヒョウ」。白身で、たらほどさっぱりしておらず、アンコウほどくどくもない人気の切り身で、500グラムで25ドルくらいするお高めのおさかなだ。それがこのアプリだと1キロ4ドル。へえー。

結局、この1週間筆者がアプリで使った金額は合計65ドル。その中にはコールドブルーのコーヒーや、レモネード、ベーグル12個なども含まれていた。ニューヨークのベーグルはでかいので、このベーグルだけで2週間近く朝ご飯は困らん。っていうか、前出の中近東羊肉のお弁当、あれは日本人なら軽ーく二人分だよ。

65ドル、今日の換算で9559円。1週間で1万円というとそんなにお得に聞こえないかもしれないが、ここはニューヨーク。インフレに喘ぐアメリカの中でも極端に物価の高い都市だ。

東京からマンハッタンを訪れている友人は、昨夜の一風堂のラーメンが日本円で4300円と驚いていた。一風堂を約二杯分の9559円で1週間生き延びられるとはアメイジングなアプリだ。

Photo: Ippudo New York Menu

激貧で常にお腹を空かせているウチの長男!!!これよ、これ!と急いで携帯から送ったメッセージにはのらりくらりと返事が来て、「アプは持ってるけど注文したことなかったよ」という。バカモノめ。親のすねかじってるくらいなら TGTG でメシを買え。

アプリはデンマーク発オーストリア経由

このアプリを開発したのはデンマークのミレニアル5人組。やはりヨーロッパはエコ意識が高いね?2019年にまずはオーストリアで運用が始まったこのサービスは、現在参加の飲食店は世界で15万4千店、アプリユーザーは85億人だそうだ。

売れるたびに手数料がかかっているが、ユーザー側からは値段に含まれているのでパーセンテージはわからない。ま、とにかくうまいことできてる。明日はこの仕組みと、ダウンロードしておばちゃんも実際にアプリをみてきたよ!ということを書きたいと思いまーす。読んでね!



コメントを残す

About Me

ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ
にほんブログ村

category

monthly archives

Recent posts