なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


トランプ犯罪ファイル・訂正とチキン

先日のブログ、

の中に誤った内容があったので、まずそのお詫びと訂正。

この起訴には『大統領は王様じゃないんだから何でも思い通りには行かないのよ』と発言した Judge ジャッジ裁判官が任命されてトランプに情状酌量の希望がなくなった、と書いたのだが、じつはこの裁判官はジョージア州ではなく、もうすでに起訴されていた3件のうちの

③ 大統領選挙の結果を覆す試みをした件

の連邦裁判官さんだった。起訴件数が多すぎて混乱しました。ゴメンナサイ。

(①、②、③の事件については以下のブログをご参照ください👇)

さて、この裁判官さん。彼女の名前は Tanya Chutkan タニア・チャトカンさんというジャマイカ生まれの61歳。ジョージタウン大学とペンシルバニア大学で法位を取得したいかにも聡明そうな女性。法学部とビジネススクール、と学科は違うがトランプもペンシルバニア大学じゃん。同窓生だ(・o・)

どう考えてもトランプとはかなり世界観が違うだろうと推測できる彼女はとにかく『公正』で『厳格』であることが過去の判例からも知られているそうで、今回のこのトランプの起訴も、もうすでに「特別扱いはしませんよ」感がビシバシだ。

大統領選が正念場に入る来年の3月、そのど真ん中に事件③の第1回の公判が行われることが昨日決まった。容疑者が大統領候補であろうとなかろうと関係ナイ。

トランプ弁護団は事前に公判スタートの日を3年後の2026年まで遅らせるよう申し入れをしていた。

公判に向けてはトランプ側に念には念を入れての準備が必要なことを考えると、大統領選候補者と重大容疑者の二足のわらじをはく(?)トランプとその弁護士たちの忙しさは容易に想像できる。

2026年までには自分は大統領になってるしィー、証拠も何故か隠滅されたりしてるかもしれないしー、第一この裁判官、大統領のオレさまがクビにできるかもしれないしー、といろんな思惑があったのだろうが、3年遅らせろという申し入れはあんた、いくら元大統領だからって、と全国から失笑をかった。

で、タニアさんのお返事は、はい来年の3月ね、ということだった。事件の重要度や証拠の量などから逆算される、検察と弁護団が準備に必要な期間を公正に鑑みた結果の日程ということだ。

来年の3月は、いろんな州でプライマリーと呼ばれる大統領選の予備選がてんこ盛りの月。それにくわえてトランプの公判第1回とは、FOXやCNNはとっても忙しくなるから今からきっとたくさんバイトを募集しているに違いない…..

さてさて、起訴④、ジョージア州の裁判官はなんと若干34歳、ジャッジになってからまだ1年足らずのお肌もピカピカの白人男性、Scott McAfee さん。名前はスコット、名字に「Mc」が付くとアイルランド系なので、バリバリのヨーロッパ系白人であることがすぐ分かる。この人ね 👇

Photo: Fluton County Superior Court

大学時代から政治的には保守派寄りであることが知られていてトランプ派には有利、という意見もあれば、あまりに経験が浅すぎてこんなに大掛かりな事件を扱う力量はあるのだろうか、と懸念する声も。

判決は陪審員によるけれど、法廷で提示できる証拠の裁量権があったり、制限付きながら陪審員による決定を拒否する権限もある。誰が裁判官を務めるかで判決は大きく左右される。

どうして、経験が一年しかないこんなうら若い人をわざわざこの大事件の裁判官にに任命したの?と思われるだろうが、なんと裁判官の任命って「くじ引き」なんだって。これ、私も今回初めて知りました。

くじと言って頭に浮かんだのは黒い裁判官コートを着た偉いジャッジたちが丸く集まって、秘書が握った色付きひもの中から順番に1本ずつ引いているビジュアルだけど、まさかそんなことはあるまい。

今度、どんなくじ引き方式なのか調べてみるね。

トランプになにか世間に貢献したことがあったかと聞かれたら、それは『どこかで偉い人がやってくれる行政』というブラックボックスを見事にぶち壊して世間に晒し、わたしたち普通の人にも小学生にも『一体これは!!!め、目が離せない!』と政治への興味をぐぐっと下まで引きおろしてきて広めたことだ。

今回の起訴にからんでその興味の幅が政治だけでなく『司法』にまで及び、アメリカは興味ある人みんながプチ・法律評論家だ。わたしだって以前はまさか『連邦裁判官』のウィキを調べたりすることがあろうとは思ってもなかった。

前出のタニアさんなんだけどね、さっきググったとき『Tanya』までいれたらオートフィルでいくつが候補がぴろぴろと表示された。

一番上はもちろん本名の Tanya Chutkan。その次はなんだったと思う?笑っちゃうよ、Tanya Chicken

チキンだ、チキン。テレビでちょっと見て名字、えーとChickenみたいなスペルの、ほら、みたいな感じで入力した人がこのアメリカにたくさんいたと思われる。そんなもんだ。ワロタぞ。



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ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

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