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血ぃ見るで🔪、憲法と合衆国分裂???

いくらトランプでもこの 内容は!!!…と論争を 巻き起こした先週土曜日オハイオでの選挙スピーチについて 先日のブログで詳しく書かせていただいた。タイトルの通りスピーチの中盤で「俺が大統領にならんかったら、あんたら血ぃ見るで」と、トランプ反対派に対する挑発とも脅しとも言える発言があった。

「血みどろ」は今回が初めてであったが、現在までの各地のスピーチやテレビインタビューでの「大統領に就任した暁には」という仮定のコワイ発言の数々。発言内容については以下のブログをご参照 いただきたい。

お、お、お、 昨日追加でまた変な発言があったよ。英国のハリー王子、実は今ビザ申請時に虚偽の申告があったかもということでビザ剥奪、国外追放の 取り調べを受けているんだが、トランプが大統領になったらハリーは追放だってよ!

ブラッドバス、「流血」。この言葉を聞いてほとんどのアメリカ人が連想したのはまず間違いなく4年前の「1月6日国会議事堂暴動事件」だ。バイデンに敗れたトランプの支持者たちが武器を持って国会議事堂に押しかけ、 文字通り流血の、死亡者を 出した暴動事件である。これについてこの1月に書いたブログはこちら👇

この暴動事件ではトランプ支持者1300人が検挙され (トランプ本人もその1人)、467人がすでに連邦刑務所にて服役中だ。彼らのことをトランプは

J6 Hostages  J6(1月6日)人質

と呼ぶ。バイデン政権に人質として拘留されている Unbelievable Patriots and Martyr「素晴らしい愛国者にして自己犠牲精神に満ちた人々」。あの日は「J6」、トランプ支持者にとっては神聖な記念日となっているのだ。

バカなのか賢いのかよくわからんトランプではあるが、万が一選挙に負けたら、支持者たちに自己犠牲精神を発揮して 大暴れをしてもらわなくてはいけない。前もってヨイショしておこうという計算が見え隠れする。

リベラル州の独立????

今回は4年の準備期間があったので以前にもまして大掛かりな暴動になるのではと想像もつくが、そのあたり私たちの目に見えないところでちゃんと対策もとられているのだろうが(とられていて欲しい)、 あながち南北戦争みたいな規模の事件にも発展しかねないんじゃないと言う意見もちらほら聞く。

前回トランプが就任した際には、 とてもリベラルなカリフォルニア州は独立国になるんじゃないかと言う噂がまことしやかにささやかれ、2017年の調査によるとカリフォルニア州民の3人に1人が「独立すべき」と答えていた。

合衆国全体で「自分が住んでいる州が合衆国から独立したほうがいいと思いますか」という質問には昨年の調査で24パーセントがイエスと答えている。誰も聞いてくれなかったけどさ、私の答えもイエスだな。現実的ではないけどね。

2014年にスコットランドが独立しそうになった選挙を覚えていらっしゃるだろうか。スコットランド住民の45%が独立を支持、55%が反対で実現しなかったが、あれは驚いた。以前は合衆国の分裂なんて想像すらつかなかったけれども最近ではこの国大きすぎる、憲法が古すぎる、いろんな価値観が混じりすぎる、 などいろんな理由で国をいくつかに分けたほうが上手くいくんじゃね?と感じる…..。

アメリカ、若い国だけど憲法は古いの….

ちなみに、ある州が独立しようと思ったらまず州民の過半数の支持が必要。その後、上院下院を過半数で通過、他の38州からの承認も必要となる。ま、どう考えても

Unrealistic  アンリアリスティック 非現実的

ですね。テキサス州は 今でこそアメリカーーーー!!!!!という感じの州であるが、 実は1836年に独立するまでコアウイラ・イ・テハス州と呼ばれたメキシコの1州だった。その後10年間のテキサス共和国時代を経て1845年にアメリカに併合、第28番目の州となった。

同じくメキシコの一部だったカリフォルニアは、メキシコ戦争のあとアメリカに併合、1850年に31番目の州となった。 日本では12代将軍徳川家慶の時代、 明治維新の約18年前の出来事である。 そう考えると現在のアメリカの原型ができたのはそんなに昔ではなく、 徹底して民主主義が安定していると思われたアメリカの土台がぐらぐらしているのも歴史の一サイクルなんだろうか😱

アメリカ合衆国憲法の正式制定は1787年。現行の憲法の中で世界で一番古い憲法だ。フランス革命の2年前制定と言ったらその古さが分かっていただけるだろうか。過去250年につけたり削ったりの補足事項には、あまりにも解釈の余地がありすぎる。

いろんなご意見もあるとは思うが少なくとも日本国憲法は1945年制定。ウィキによると「恒久平和と人権保障に重きが置かれているのが特徴」ということだ。

ちなみにドイツは1949年の「ドイツ基本法」が1990年の東西統合後に憲法となり、フランス共和国憲法は1958年。ChatGPTが調べてくれた(笑)。

なんだかなあ…..アメリカ古いよ?やばいよ?

まとめ

300年近く前に書かれた憲法に帰依して運営されてる国ってやっぱりもろい。アメリカ全土選りすぐりの憲法学者たちの知能と良心と経験値の凝縮であるはずの合衆国最高裁にはトランプ在任中に保守派判事が三人も送り込まれ、最近の最高裁判決には頭を傾げたくなるものが多々ある。ほら、中絶問題とかね。

大きく報道された1991年の「アニタ・ヒル」事件、あの時セクハラで訴えられたクラランス・トーマス判事は長年に渡り保守派から多くの贈り物を受け取っていたことが昨年明らかになった。そして彼の妻ジニーさんはなんと前出の1月6日国会議事堂暴動事件の計画に加わっていたことが明らかになっている。

(ふむ、やたらと写りのいいトーマス判事。ウィキぺディアより)

昨年調べの調査で、最高裁を信頼できないと答えた人が全体の53%だった。半分以上。最後の最後に正当な判決が降りないかもしれないって社会不安に繋がるよ。

だけどね、今日はお天気もいいし、最近はスーパーのお値段も落ち着いてきた。ガソリンだって前みたいに「遠出はやめとこうかな」と思うこともない。失業率は低いし、誰かが私を陰謀の罠に嵌めようとしてるなんて実感はないよ?

トランプやトランプを支持する政治家の意見を聞いていると、まあそれはそれは暗黒のアメリカ。なんでも民主党の陰謀。あちこちに架空の敵がいて絶えずトランプと支持者たちを陥れようとしているらしい。なんだかな…..。どうしたらいいんだろうね、アメリカ!!



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ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

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