なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


One-Percenters ワン・パーセンター

One-percenters  上位1%の人達、特権階級

マーク・ザッカバーグがこの3年間にプライベートセキュリティ、つまり警護に費やした費用は、なんと43億ドルに上る。日本円で6,300億円、一年間に約2,100億。

私の故郷、人口約51万人の地方都市の年間予算が偶然同じ2,100億円だから警護にかかるそのケタ外れた費用。すごい。1ヶ月175億円、1日あたり6億円だよ?ま、必要経費で落としてるんだから家計的には蚊にさされたくらいのもんだろうけど。

ハリー王子が王室離脱をした途端に警護をもらえなくなったとテレビのインタビューで文句を言うはずだ。その後たしか彼は「自分で払うから」イギリス国内では警察に警護をしてほしいと訴訟を起こして敗訴した。セレブじゃないと想像つかないが、この物騒な世の中、警護って大切なんだな(って当たり前か)。

特にザッカバーグやイーロン・マスク、世界にあまりに影響のあるSNSのCEOが誘拐されて、その条件にSNS上の極悪操作を強要されたら大変なことになる。

さてさて、2023年版

Bloomberg Billionaire Index ブルームバーグ・ビリオネア・インデックス

がこの7月8日に発表になった。世界一のお金持ちは twitterのイーロン・マスク、純資産額が大きすぎて日本円に換算するのに苦労したが、$239ビリオン、約33兆円。

https://www.bloomberg.com/billionaires/

その大半がテスラ、スペースX、twitterなどの株式や不動産に紐付けされていて、課税対象になる現金収入は低く計上されているので、アレだけの資産を持ちながら、全体の1%に当たるくらいの金額しか納税をしていない。これはザッカバーグもベゾスも同じ。

ちなみに私ら庶民の所得税は30%から35%くらい、100万円のボーナスをもらったとしたら手取りは70万って感じだ。30万はとられちゃう。

株や不動産のキャピタルゲインに課税がないのは不法じゃないから、超・リッチ層がその恩恵をこうむっていたとしても仕方がない。桁は違うけどわたしたちのちんまい投資も売らない限りは課税されないというのは同じなのだから。

One Percenters 上位1%の割り出し方には二種類あり、ひとつはストレートに納税額で図る方法。「稼いだお金が多い」イコール「納税額が高い」はずだけど、これはもう上に書いた理由からも正確な評価方法とは言えない。

ワンパーセンターの目安は納税額ではなくNet Worth ネット・ワース「純資産」。これは資産総額マイナス負債額だ。

稼いできたお金の「損益計算書」ではなく、手持ち資産の「貸借対照表」つまりバランスシートが重要。上に書いたように、「持っているもの」には課税対象にならないものが多く含まれるから実際の価値は納税額では測れないのだ。

純資産の目安で行くと、資産額15億円を超えるあたりから1%に入る。この上位1%入りを果たしているのはアメリカ全土で3万5千人だそうだ。へえ~。

昔は「ミリオネア」っていう懸賞番組があったくらい1億という金額はものすごい重みがあった。今のアメリカで資産を1億持っている人は全体の10%もいるという。

この富裕層とその上の超・富裕層の資産合計がアメリカ全体の50%の富を所有しており、Amazon創業者のジェフ・ベゾス、Microsoftのビル・ゲイツ、そして投資家のウォーレン・バフェット、この3人の資産だけでアメリカの下半分50%の人たちの資産合計を超える、いうことだから、やっぱりアメリカの経済格差は相当なもんだ。

アメリカの人口はちなみに332億人。

さて、いろんな物議を醸しだしているイーロンの twitter、広告主は減り続け、Threads や Blueskyなど twitterにかわる新しい SNSの滑り出しも例外なく順調なだけにイーロンはものすごく機嫌が悪そう。

イーロン・マスクが

Cage Fighting 金網ファイト

で勝負しようじゃないか、とザッカバーグに申し入れたら「オーケー、場所を知らせろ」とあっさり受けて立たれてしまった。ザッカバーグはあんなふうに見えて(笑)実は

Brazilian Jiu-Jitsu  ブラジリアン・ジウ・ジツ、ブラジリアン柔術

のマスターなのだ。柔術というよりもはや格闘技のジウ・ジツ。イーロンはこれでケイジ・ファイトが怖くなったのか、先日は「ザッカバーグは腰抜けだ。おちんちんの大きさ比べをするから受けて立て!」と喧嘩の材料が下半身へと…..トホホ。

資産33兆円に、ケイジファイトに、挙げ句おちんちん比べ。もう、ツッコミどころが満載すぎて、イーロンはもうちょっと静かにして欲しい人だ。

貧困と不正根絶のための支援団体OXFAMオックスファムによると、ワン・パーセンターたちによるカーボン(二酸化炭素)排出量は通常の人の2倍。プライベート・ジェットやモーターケードなど考えただけでも想像がつく。

納税が少ないんだからその分フィランソロピー、慈善のための寄付をせっせとしてもらいたいものである。寄付をすればするほどまた納税が少なくて済むという税法の抜け道だか何なんだか。

ケイジ・ファイトやらなんたらの比べ合いをする暇があったら世の中に還元してね。



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ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

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