アメリカに旅行に来て戸惑う習慣、それは
Tip チップ
ですよね。レストランで食事をしたら、合計金額の約20%をチップとして上乗せして払う。チップは、レストランに対して払うのではなく自分が座ったテーブルの担当をしてくれた人の手に直接渡ります。
それを見越してフードサービスの最低賃金が低めに設定されているくらい、チップはアメリカ経済の立派な一部となっています。
基本、自分が相手の手をわずらわせて直接サービスを受けた場合は払うのが正解です。髪を切ったりマニキュアをしたらやはり20%を足します。マッサージ、犬のトリミング、やったことないけど靴磨きなど。
15%でいいという人もいるし、合計金額には消費税が含まれているのでその分は差し引いてからチップを計算するという人もいますが、ワタシ的には多めにあげたほうがケチるより良いし、20%でスパリと計算して払うことにしています。
このインフレ以降、外食の値段が激上がり。それに20%上乗せなので外で食事をすると結構な値段になります。
日本から初めてニューヨークに旅行に来たとき、着く前からドキドキしていたのがこのチップ。例のイエローキャブにもチップを払うと旅行の本に書いてあるし、降りるときに12ドルだからえーと20%は?と計算し、慣れない紙幣とコインで払う、めっちゃハードル高い。
街角に経って屋根の上にランプが付いているイエローキャブの空車を待ち、近づいてきたら手を上げて止めるっていう風景は最近はすっかり少なくなり、ウーバー利用者が激増。ウーバーは御存知の通りウェブ決済なのでドライバーとのお金やクレカのやり取りはありません。
イエローキャブに乗ったとしても支払いはクレジットカード、しかも最後に「チップのおすすめ金額」を10%、15%、20%と選択肢で表示してくれます。選んでタップしたら勝手に合計に加算してくれるので、緊張しながら計算する必要はなくなりました。
上級者向け?チップのカテゴリーとしては、家具や家電の配達の人。例えば1000ドルくらいの大きな買い物をした場合、その20%を支払う必要はありません。重いものをよっこらしょと配達してくれるので、ねぎらう意味でお昼ごはん代が出る程度を目安に渡すようにしています。だいたい二人組みなので、20ドル札を一枚渡す感じです。
これが妥当なのかケチな金額なのかいまいちわからない自家製ルールではありますが、この町で生まれ育ったアメリカ人のお友達に聞いたので、そんなに外れてはいないと思います。チップの場合は、もらう方は「もっと下さい」とは言えないのでがっかりさせない額のさじ加減が難しい。
ピザや食料品のネット配達。これはお金を払う画面でドライバーへのチップはいくらにしますかと聞かれて一緒に支払いを済ませます。ほんとにこのままの額がドライバーさんの手に渡ってるのかなあと思うこともありますが、これも20%。「No Tip チップなし」を選択してもドライバーさんにはたぶんばれない(のかな?わかるのかな)ので、このインフレのご時世知らんぷりする人も多いかも?と思います。
さて、最近何となくモヤるチップがあります。カフェでカウンター越しにコーヒーやサンドイッチを買うときや、事前に注文したものをカウンター越しに受け取るときです。テーブルに食事を持ってきてもらったわけでもなくお水を運んでくれたわけでもないので、以前はチップがつかなかったシチュエーションです。
カフェなどのスモールビジネスがよく使う決済のシステムは、通常のレジではなくアイパッドにお客さんが自分でクレカをタップ、またはスワイプするタイプが主流です。そのタイプの支払い方法は、金額表示の後「チップはどうしますか」という画面に切り替わり、No Tip、10%、15%、20%の4つの四角が出てきてどれか一つを選ばないと先に進めない。カウンターの後ろの人にどれを選んでるか丸わかりです。
こういう感じ 👇
べつにあなたになにかしてもらったわけでもないしなあ。食べ物をカウンター越しに渡してくれただけ。クレカだってワタシがスワイプしたよ?でも「No Tip チップなし」を選ぶ勇気がないのですよ(・_・;) 相手の愛想がなかったりしたらなおさらモヤる….
この5年で、約40%のサービス業に支払われていたチップがいまでは70%、しかも相場は10%−15%から20%−25%に上昇しているという統計を見つけました。チップをやんわりと強制されている気がするとモヤっているのはみな同じなのかも。
昔からずっと続いてきた習慣、チップ。これさえテクノロジーが進んで支払い方法が変わるとともに支払う方法も状況も微妙に調整されてくる。ほんとに生活の隅々まで変化のスピードが早すぎて、昭和生まれにはかなわんわ。
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