なんちゃってニューヨーク

普通の人のアメリカ生活


寄生虫に脳を食べられた男

(叔父のケネディ大統領と一緒に) By Abbie Rowe. White House Photographs

以前のブログに書いた無所属大統領候補、ロバート・ケネディ・ジュニア。お察しの通りかの有名なケネディ家の血を引くおっさんだ。

彼の父親は、ジョン・F・ケネディ大統領のもとで司法長官を勤めた実弟のロバート・ケネディ。この辺の系図は上のブログで詳しく書いたのでぜひご参照いただきたい。

大統領選お騒がせちゃんのRFKジュニア

大統領選挙の投票用紙に名前が載っていない人には投票できないわけなんだが、無所属の候補が党代表候補たちの隣に名前を載っけてもらうには、州ごとに異なるルールに沿った複雑な手続きが必要になる。ロバート・ケネディ・ジュニア(以下RFKジュニア)のさしあたっての目標は、全ての州で投票用紙に自分の名を載せること。4月中旬の時点でミシガンとユタで確定、その他7つの州で最終手続きに入っているという。

全国の統計では1%にも満たない支持率の彼が大統領になることはまずないと言って良いと思うが、彼の投票用紙への参戦は大統領選にさらなる混乱を引き起こす要因に十分なりえる。

Double Hater ダブル・ヘイター どっちも嫌な人

バイデンもトランプも嫌なの!!という有権者。彼らがRFKジュニアの名前を投票用紙に見つけ、ついフラフラと丸をつけてしまうという状況が予測され、間違いなく接戦になるだろうバイデン、トランプの勝敗を分けるわずかの票数がおっさんに流れて行ってしまう…。ま、要するにお騒がせちゃんだ。

そして驚きの事実が発覚

そのお騒がせちゃんが「寄生虫に脳の一部を食べられてしまった」と2012年に電撃の告白をしていたことが明らかになった。

時を遡るは2010年。記憶障害やボケ症状を心配した周りの人に強くすすめられ検査を受けたところ、脳にちいさな黒い影が見つかった。叔父のエドワード・ケネディが脳腫瘍で死去しており、その家系からも医師の見立ては脳腫瘍、手術の日程まで決まっていたところに他の病院の医師から「腫瘍ではなく寄生虫の死がいではないかと思う」と連絡が入った。

検査を重ね、「寄生虫が何らかの原因で侵入し、脳の一部を食べた後そこで死亡した」という結論になったという。

これらは2番めの妻との離婚訴訟中にRFKジュニアが供述した内容。その時の検査で、重度の水銀中毒患者であることも明らかになった。当時は自分で釣った魚を頻繁に食しており、その水源の質が問題だったということだ。CDC (米国疾病予防管理センター)の安全基準の10倍の水銀値が彼から検出された。

離婚訴訟では「脳の寄生虫と水銀中毒、心臓の問題、そして学生時代のドラッグ使用によりC型肝炎に感染している」と述べ、体も頭もボロボロで自分には収入を得る能力はなくなってしまった、つまり慰謝料を払う能力はないんデース、と主張した。

まさかあの時は12年後に大統領選に出馬して、

Skeltons in the Closet  スケルトンズ・インクローゼット(押し入れに隠した死体) 人生のアラ

を虫眼鏡で探し回られるようなことになるとは思っていなかったんだろうね。

病歴をなーんとなくぼかすケネディ

By Gage Skidmore, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=142541933

現在77才。筋トレをしない日はなく、胸からお腹にかけて見事な

6 Pack シックスパック 6つに割れた胸とお腹のムキムキ筋肉

を誇るRFKジュニア。オリンピック選手にまさるとも劣らないスノボの腕(っていうか、足か)を披露し、とにかくこの健康体で他の2名のヨボヨボ候補者とは比較にはなりませんぜ、というのが彼のウリだ。

それが実態はいろんな病気を抱え、しかも脳の一部が虫食い状態であることが、慰謝料回避のための大げさな供述とはいえ掘り返されてバレちゃったRFKジュニア。なんだけど、この寄生虫エピソードが妙に彼のキャラに合っている…..。

電話インタビューでは大筋認めたものの「一部を食べられたということは多分ないでしょう。私の脳の「栄養素」を食べて生き延びたんだと思います」と微妙に脳の虫食い穴あきを否定

脳から寄生虫の死がいを取り除くための外科手術をしたかについても不明。症状は完全に回復し、現在はなんの治療も受けていないとのことだが、病歴の開示は「できません」。離婚訴訟時には「長期も短期も記憶障害があり、脳の機能不全で働けない」と言ってたみたいだが。ふむ。

そして先週水曜の強気のXで「あと5匹、脳の寄生虫を食べてもいいぞ、それでもトランプとバイデンに討論会で勝てる。寄生虫6匹のハンデを付けられたとしても勝てる!」と豪語した。

ね、キャラぴったり。しかもなんとなく全米で寄生虫の危険に対する意識や関心が高まって来ているあたり、奇妙な病歴による致命傷はうまく回避できたようだ。だけど体の水銀中毒は、一生ものらしいね…..。



コメントを残す

About Me

ニューヨークから40分南に下ったニュージャージー州から発信。だから「なんちゃって」ニューヨーク。マンハッタンのおしゃれな情報をお探しの方は他にたくさんブログがありますのでそちらをご参照くださいね。元・MBAの仕事人、在米約30年のアラ還。アメリカ人の夫とエンプティネスト元年を満喫中。わんこ3匹で毎日がわや、普通の人のアメリカ生活の記録です。

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 海外生活ブログ ニューヨーク情報へ
にほんブログ村

category

monthly archives

Recent posts