なんちゃってニューヨーク

もう、どうしよう、うちの犬たちが可愛すぎる。

今日は3匹を家に残して数時間外出した。珍しく家に誰もいなかったのでかなり寂しかったらしい。帰宅して飛びつかれたりなめられたりの熱烈歓迎のあとリビングを見ると、次男（子犬）のベッド回りに何か散らばっている。よく見るとそれは洗濯かごから1枚1枚くわえて引っ張ってきたらしい私のパンツと靴下たち（注＊洗濯済）。パンツのうち何枚かは下敷きにして寝ていたらしく生暖かい。お母さんの匂いがする、と持ってきたに違いない。他の家族のパンツじゃなくて、私のパンツ。可愛い…

以前の投稿にも書いたような気がするが、長男（デカ犬）は子犬の時からかなりトロくて今でもいろんなことにハマる。ドアが内側から閉まって部屋の中に閉じ込められることしばしば。しばらく待って誰も気がついてくれないとわかると「わん！」と一言大きい声で助けを求める。すると次男のちび犬が「お兄ちゃんが大変だ！」と言わんばかりにものすごいスピードで救助に向かう。

鼻でツンツンと押してドアを開け、長男がするりと部屋を出るまでドアの前に立って自分の体で押さえて待つ。デカ犬が出たことを確かめると自分もその場でくるりとUターンをして一緒に戻ってくる。こなれた絶妙のタイミング。廊下を歩く間、まるで「出れて良かったね！」と言わんばかりに長男の足にじゃれつく次男。可愛すぎる…鼻血ブー。

今日はそれにもまして可愛いことがあった。長男がよく閉じ込められる部屋には客用のベッド（というよりもお犬様のベッドと化しているが）が置いてある。リウマチが時々痛む長男はフローリングに直接降りるのがおぼつかなくなってきたので、飛び降りやすいよう下に柔らかい敷物が置いてある。

今日はどうも長女と次男のプロレスでその敷物がずれてしまい、長男はベッドから飛び降りるのに戸惑った様子。

キッチンにいると、閉じ込められたときと同じ「わん！」の鳴き声がした。次男は即座に出動して部屋まで走って行く、と思いきや、その部屋のドアが開いているのを見てブレーキをかけたようにキキキー！と廊下で停止した（トムとジェリーに出てくるようなブレーキの掛け方だった！）。そして私を振り向いたときの怪訝顔。ドアがしまっているならお兄ちゃんの助け方はわかるけれど、ドア開いてるよ？なんで吠えた？と混乱した彼。

タオルで手を拭き拭き次男と一緒に部屋に行ってみるとベッドの際ぎりぎりに立って悲しそうに床を見つめるでかい犬。どうして吠えたのかを一生懸命観察し理解に努めようとするちび犬。このお笑いコンビ、可愛すぎて死にそう。

（兄の上に座るちび犬）

次男に説明しながら敷物をゆっくりとベッドの際まで戻したら、ほっとしたように長男が飛び降りてきた。次男はじっとその顛末を見ていた。やんちゃでどうしようもないちび犬だけれども実はとても頭がいい。あと1、2回同じような事件があったらきっと敷物をくわえて長男のために元の場所に戻すという芸も身につけるに違いない。

それに反してアーカンソーで野良犬業をしていた長女、がりがりハゲハゲで我が家にたどり着いたが実は純血種のプードル（しかもお値段高めのファントムという黒とグレーの珍しい混じり毛）だとのちに判明したこの子は、頭がめちゃくちゃ悪くて笑ってしまう。こうだからこうなる、という因果関係の理解力が低い、というか殆どない。

人間の言葉も多分、散歩、ご飯、お外、そして自分の名前くらいしか知らないと思う。私は動物愛護団体に勤めていたのでいろんな犬を見てきたがこの子ぐらいおバカな犬は珍しい。だから捨てられたのか？？？ってことはないか。

でもこの子を見ているとことわざ「馬鹿な子ほど親は可愛い」これを毎日実感する。頭が回るのは、おやつをもらう時とお風呂に入れられそうな（お水が大嫌い）時だけ。梅干しの種サイズの脳みそが入った頭についた大きくて黒くて丸くてくるくるのお目々で見上げられると、もう、ママはメロメロ。

ラテン系男子の濃い胸毛のような彼女のお腹に顔をうずめてむにゅむにゅくんくんしてしまう。口のヨコから長い舌をだらりんと気持ちよさそうに垂らしてもっとやってえとねだる。ナデナデをやめるとでかい前足をガシ！と伸ばして私の手を引き戻そうとする。

そしてプードルは実は

Wind Pipe たて笛

とあだ名が付いている、とこの子が来てから初めて知った。とにかく立ってプー〜〜ー、座ってプー〜〜〜。ご飯食べながらプー〜〜〜ー。オナラ大王である。親子げんかをしていてもこの子がいいタイミングでプー〜〜〜ーとくるので、笑ってしまって喧嘩にならない（笑）

もうたまらん。我が家の溺愛ダイアリーでした！