2回に渡って、ニュージャージーのプチインドと呼ばれる街で本格アーユルヴェーダオイルマッサージを受けてきたというお話をした。今日はその完結編。
涅槃と言うにはあまりに過酷?マッサージ後
最後にしてくれたシロダラは、後でわかったがここの治療院はオイルではなく「ハーブを煮出した牛の乳」で行うとのことだった。聞いただけで効き目がありそうだ。
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前回はオイルだった。おでこ付近だけでなく髪の毛もオイルまみれになるが、小さなタオルで拭いただけで車で帰ってきたのでシートも何もかもベトベトになったという経験があった。今回は温かい牛の乳。ベタベタ感はないがお風呂の後のように濡れた髪でお支払いを済ませ、フード付きのスウェットを頭からかぶって店をでた。
あ、そうそう、不思議なのは、シロダラが始まると自分の「第三の目」の位置がはっきりと分かること。これは前回の施術の時に気づいた。ひたいの真ん中辺りに落ちてくるようにぶら下がったオイルの入れ物を「もう少し下の方に動かしてもらえる?」と頼んでいる自分がいた。
![](https://nanchatte.blog/wp-content/uploads/2024/03/shashank-thapa-mkpinodl-tw-unsplash.jpg?w=768)
おばさんは、あら、いいの?と驚いたように言い、ここね。ここでしょう?といって、私が「うんそこ!」と感じたところにビンゴで調節してくれた。私がインドの女性だったら赤い印はそこに入れるのだろう場所。
その時におばさんは「アメリカ人の普通のお客さんはこれより下にずらすと嫌がる人が多いんだよ」と言っていた。興味深い。
疲労感半端ない
駐車場を歩きながらこのまま寝崩れてしまいそう。でも晩御飯が気になる主婦体質、インド料理のテイクアウトでも、とフラフラする足で買い物を済ませることにした。お、パパイヤのサラダ。美味しそう…..なんだけど、よくみると輪切りにした深緑のハラペーニョがぼこぼこ入っている。こりゃ辛いわ食べれんわ。次。
カレーはみんな赤ーい辛そうなオイルの上澄みが見える….いくらなんでもこれも辛そう。他のお惣菜も辛そう。本場で買ってきたものが辛すぎて食べれんかった、という経験はもう何度もしているので無難にサモサを買って帰ることにした。
![](https://nanchatte.blog/wp-content/uploads/2024/03/kabir-cheema-8t9avksyt7s-unsplash.jpg?w=1024)
サモサに二種類ある。おなじみのじゃがいもとグリーンピースの入ったものはパンジャビ地方のパンジャビ・サモサ。もう一つは
Paneer Samosa パニール・サモサ
と書いてある。パニールはインドの硬いチーズ。これは初めて知った。両方を二個ずつお願いしたら、茶色の紙袋に突っ込んで渡してくれる。それを胸の前に抱えてレジまで言ったらスウェットに油染みが出来てしまった。雑やなツツミ方じゃ。
あーもうどうでもよい。思考力はゼロ。運転危ないなあと思いつつちょっと休んで水を飲んで出発。
家についた。施術後三時間は洗い流すともったいない薬効成分。頑張れ自分、お風呂はまだだ。オイルっぽい部分は大きなビーチタオルでくるんで犬たちとソファに腰掛けると三匹がいつもと違う匂いに激しくフンフンしている…..。
死んだように眠る、そして好転反応?
フッと目を開けると、暗い。左横の老犬は相変わらず頭を私の膝において爆睡しているが他の二匹はいなくなっている。時計を見ると六時半….ぎゃっ二時間も意識を失っていたみたい。何も考えず、夢も見ず、「あー起きてご飯作んなきゃ」と思うこともなく爆睡。きもちええ….。まだモーロー。
やっとシャワーを浴びて、簡単にご飯を作る。二時間も寝ちゃったから今日はいつもの時間に眠くなってくれないかもと思っていたけどその心配は皆無、夜の八時にはもう目が開けていられなくなった。ヨロヨロとベッドによじ登り、気がついたら翌朝の10時だった……。
そして起きた私を襲ったものはすごい頭痛!!!ガンガン来る。明らかになにかの反応だ。肩こりや眼精疲労の頭痛はあるが、それとは部位が違う。頭全体が膨張している感のある頭痛。いや~参った。
意味のある頭痛だと思ったので、頭痛薬は飲まないでなんとか気を紛らわせ犬の散歩などいつのもルーティンをこなしているうちに頭痛が少しずつ下がってきて肩と背中に重い痛みが移行し、夜になるころにはただの疲労感に変わった。疲労というよりも体中が重い感じ。
鍼をしてもらった翌日はいつも体が軽く、何でも出来そう!という気分で朝起きることが多い。アーユルヴェーダは違った。どよどよとそれこそ淀んだオイルの沼の中にいるような翌日だった。
そのまま「スッキリした!」という感覚はまだ訪れていないが、その日からあまりコーヒーを飲みたくないような、気がする。普段なら喜んで飛びつく甘いものもあまり食指が動かない。サラダやスープに心が向く….のがなんとなくアーユルヴェーダマッサージ効果だた気がする。
とにかく、いつも睡眠が浅い私が目を覚ますことなく合計で14時間もコンコンと眠り続けたこと。コレ、やっぱりすごい。
インド、侮れず。マッサージ中もかなり濃いが、マッサージ後がすごすぎる。リラックスをしに訪れるものではなく、これは真剣勝負の治療だ。ま、わたしゃ一年に一回くらいでいいかな、高いし……さ!
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