なんちゃってニューヨーク

昨夜の大統領候補ディベート。ああ、ジョー。言葉がないぞ。バイデン惨敗だ…..。

声は枯れ、言葉に詰まり、トランプがいいたい放題しているヨコで彼のウソに呆れた（あきれた）顔をするんだがそれが、呆けた（ほうけた）顔に見える。最近の加齢ぶりは隠し様がなかったが、昨夜は「この人、大丈夫か？」と不安になるほどのレベルの老いが露呈してしまった。

トランプのトドメの一言、

I don’t know what he said at the end of that sentence, I don’t think he knows either.

何言ってるのかわかりませんね、ご自分もわかってないみたいですね。

オーノー…..。

実務はスタッフに任せるにしても、堂々と強気に、びしっと大統領らしく振る舞い世界に睨みをきかせるのが西側代表・アメリカ合衆国大統領の仕事の半分以上。大国アメリカのリーダーが脆いとなると、悪い国の悪いリーダーたちが色めき立つ。昨夜は、「トランプだけは絶対にイヤ！」と思っている私でも、フム、あと4年大統領するなんてバイデンにはマジで無理….と感じた。

ニューヨーク近郊というリベラルな地域に住むZ世代の末っ子は、もちろんアンチトランプ派。中絶禁止、環境破壊、LGBTQ弾圧、と時計を逆回りさせるような保守に向かう世の中の動きにとても敏感だ。

この世代に高齢のバイデンの人気は低いが他に選択肢はない。昨夜のディベートも若い層で話題になっており、バイデンの惨敗に

It’s Joe-over 　イッツ・ジョーバー

というワードが飛び交ったということだ。It’s over（もうおしまいだ！）その真中にバイデンの名、Joeを入れて、イッツ・ジョーバー。さすがZ、うまいこと言うな。

インフレは未だに収まらないが、失業率は下がり、アメリカ経済は上向きだ。4年間の任期にコロナあとの混乱、ウクライナとイスラエルの紛争、国境問題と大きな問題が多すぎた。経験と人脈が豊かなバイデンだからこそこの程度の混乱で済んだ、と思わせる局面もたくさんあったのに、昨夜のディベートでそのアピールは全く叶わず、あー、言葉にするのは心が痛むがなんとも「惨めな姿」を晒してしまったバイデン。

ところがどっこい、ディベート終了の12時間後、今日の日中にでかけたノースキャロライナでの集会。バイデン目が覚めたか？別人よ！？大声で拳を振り上げ「この選挙には勝ってみせる！私達ならできるぞ！」と熱っぽい演説！！盛り上がる観衆！

なんでそれを昨夜できんかったん？それを5分でもいいからやってたら、世間の印象が違ったで？（泣）

ディベートから一夜明けた今日、民主党方面では「候補の交代」が堂々と討論されている。私も、それがいいと思うんだけど、いかんせん強力な候補者を大統領戦本戦まであと数ヶ月で擁立するというのは厳しすぎる。

民主党の政治家の中に「この人なら！」という顔は思い浮かばない。実務ができ、知名度があり、人脈があり、明日からでも大統領の仕事を任せられるだろうという人がひとりいるが、うーむ、ヒラリー・クリントン、だめだよなー、勝てないよなー。

誰がいる？と家族で話した。間違いなくトランプに勝てる人って誰？

テイラー・スイフト、レイディ・ガガ。ライアン・ゴズリング。夫はドウェイン・ジョンソンはどうだ？という。テイラー・スイフトにオバマ副大統領をつけてどうだろう？オバマは2期務めてしまったのでもう大統領にはなれないが副大統領になるのは問題ない、というのは調査済みだ。ミッシェル・オバマ（リベラルに大人気）大統領にバラク・オバマ副大統領の組み合わせはどうだろう？

半分冗談、半分本気だよ？リベラルで、政治に関心が高いと評判のトム・ハンクスはどうだろう？彼は毎年ホワイトハウスのプレス控室に立派なエスプレッソマシーンを寄付し続けていることで有名なのだ。

Z世代の末っ子が、あー、トム・ハンクスならいいかも！と万単位のフォロワーのいる（なんでそんなにフォロワーがいるのかは不明）Xアカウントに

Tom Hanks for President.　トム・ハンクスを大統領に。

と呟いた。一夜明けた今日のいいね！はたった３つ。トム・ハンクス、だめか。

トランプが大統領になったら、「空き家ネット」で家を買い、日本に帰ろうよという話を持ち出して伏線をはる。生まれ育った瀬戸内がいいか、それとも暑がりの家族のために東北、北海道がいいか。

帰国したら子どもたちがアメリカ軍に徴兵されずに済む（アメリカ人男子は18才以上は全員徴兵登録義務があるの）。末っ子は特に軍隊なんてとんでもないし(-_-;)　日本に帰ったら税金を収め、ボランティアでもなんでもちゃんと国に貢献するから受け入れてネ。

毎日誰かが怒り、宗教が絡んだ政治的・社会的コンフリクトが絶えない状況に疲れてきた。日本だって問題がたくさんあるのは百も承知だが、日本には「常識」が存在し、その揺れ幅が少ない。こちらは誰かの常識が誰かの非常識、あまりに意見のバラエティが多すぎ、そして激しすぎ、疲れる….。

明日以降は、トランプが大統領になってまず着手する政策の詳細がめちゃくちゃ怖いというお話、そして、ニューヨーク・タイムスがまとめた「もしかしたらこの人ならバイデンに取って代われるかもしれん」交代候補者のリストなどをお伝えします。

この美女はミシガン州知事グレッチェン・ウィトマー氏。この人も候補の一人。

https://amzn.to/3XGeZ6R

この交代者リストはディベート終了後18時間後には新聞に載ったので、随分前から温められていたのかもしれない……(-_-;)なんて思ったのでした。