関税値上げが本格的に始まったよ、アメリカ

関税・経済・インフレ

本日のニューヨーク地方、最高気温は35度。睡眠スコア89、レディネススコア98と言う前代未聞の数字で気分良く一日をはじめたのに、アマゾンから朝イチで「サブスク商品の値上げのお知らせ」メールが届き、なんか、ムカついた。すごい値上げ率。

90粒入り37ドル98セントだった中高年女性用ビタミンが一気に45ドル31セント。わんこの歯磨きとガムのセットBarkBright バークブライト(超おすすめ)がが21ドル20セントからから25ドル20セント。うんち袋300枚入り(3匹いるからね)9ドル99セントが12ドル99セント。いやーん。老犬のための関節サプリは一気に7ドル値段が上がるというのでサブスクやめちゃった。定期的に配送してもらうことになっている品は他にもあり、エアコンのフィルターなんかも値上げがコワイアイテムだ。

アメリカ在住の皆さん、先週から物の値段がガンガン上がり始めたのにお気づき?

8月7日をもってトラ*プ関税が例外を除いて正式に一律施行になった。

関税は、アメリカの輸入元がアメリカ政府の関税局に支払うものであり、海外の輸出元が払うものではない。アメリカ国内で発生するコストなんだから、関税分は自社のコストとして吸収するか値段に上乗せして消費者から回収するかの二択しかない。

ここ数ヶ月、みんなが心配したほど値段が上がらなかったのは、①4月の発表以来「まさかなー、やるわけないよなー、直前に取りやめになるかもだよなー」と値上げはせず様子見をしていた、②他の業者がまだ値上げしていない中で早々と値上げをすると消費者離れが起こってシェアが下がる、③インフレ指数の上昇を恐れる政権が「値上げなんかすんなよ」と睨みを効かせている、の3つが原因。共倒れになるのを恐れた輸出元が多少値引きなんかもしてくれてたに違いない。

もう様子見はできん。今季の決算発表で名の知れた大企業たちが揃って「関税によるコスト増加、収益低下、商品の値上げ」を発表した。先日のブログに書いた日用品のジャイアント企業プロクター・アンド・ギャンブル、自動車のフォードやゼネラルモータース、ウォルマート、ナイキ、アップル…。軒並み「近い将来値上げは避けられません」と明言。

パンパースもファブリーズも値上げ??
アメリカ新関税の影響がジリジリとで始めた様子。アメリカ P&G は値上げを発表。10億ドルものコスト増は日本での価格にも影響するかも?値上げ前に買いだめするなら今がチャンス。知っておきたいP&Gの全ブランドリストです。

その途端だよ。あ、あなたんとこも値上げ?じゃあうちも、って感じでみーんな値上げ。1週間あけてお店に行くとモノによってはしっかり30%位値段が上がっている感がある。輸入品の値上げが一番わかり易いけど、関税は製造コスト、輸送コスト、維持費など経営のすべての面に影響するから、インパクトは生活の隅々まで感じるようになる。

昨日発表になったアメリカのコアインフレ率、3%超えてしまった。コロナのときに9%に達したインフレ率は順調に低下して2%台前半を維持していたのに、前回の発表からVの字を描いて上昇に転じた。

労働局発表の Consumer Price Index 消費者物価指数の表を詳しく見ると、値上がりが激しいのがガス代前年比13.8%、電気代4.4%上昇。中古車価格4.8%。医療費4.3%。外食3.9%、住居費3.7%。生活実感としてはもっと上がってる気がするんだけどね?アパレル(お洋服)と新車は上昇が少ないのは、消費者のお財布のヒモがしまってきている証拠。

興味のある方はこちらが労働局のPDF。カテゴリー別まとめは3ページ目、延々と続く品目別詳細は10ページ目より。

クリックしてcpi.pdfにアクセス

4月に関税値上げを予想して買いだめしておいた商品は我が家ではそろそろ底をつき始めている。第2の買いだめに走ったほうがいいのか、そんなことしても無駄、焼け石に水なのか?悩ましい。

以前はこういう悪い経済指標の発表は株式市場にガガーンと反映したものだが、ちょこっと下げたあと回復。市場を牽引しているのは圧倒的にTech Giants テック・ジャイアント巨大IT企業たちで、共通点は「電子サービス業」であるということ。関税に関係ないのよ。

アップルはモノ売ってるからな、ちょっと困ってるようでCEOティム・クックさんが先日「ホワイトハウス参拝」をしていた。持参したお土産は、自社製品に使われているケンタッキー州コーニング社製のガラスに大統領の名が刻まれたディスク型の置物。台座はユタ州で取れた24金製。「今後はアメリカ国内の製造に力を入れていきますんでお手柔らかに」というメッセージを込めた特別品。

https://www.thedailybeast.com/billionaire-apple-ceo-tim-cook-sucks-up-to-trump-with-tacky-gold-gift/

Jonathan Ernst/REUTERS

このディスクを製造した Corning コーニング社、日本のキッチンでもおなじみの Pyrexパイレックスの生みの親だが、パイレックスの家庭向け用品部門は耐熱容器のアンカーホッキング社にかなり前に製造権を譲渡した。家庭向け用品で苦心するアンカーホッキングに対し、コーニングはゴリラガラスと呼ばれるIT機器用のガラスや光ファイバー、太陽光発電機器などに早くから投資を始め、業績がガンガン伸びている。

先見の明あり。私らもこの物価高、何かしら知恵を絞ってうまいこと生き延びなくてはね。

関税、値上がりについての過去ブログ、これらも合わせてご覧ください。

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