CLOUDCHEF クラウド・シェフ

たべもの、お料理・スタバ

今日は、名門スタンフォード大学のあるカリフォルニア州パロアルトにあるテイクアウト専門のレストラン、CLOUDCHEFクラウドシェフをご紹介。

One robot. Any kitchen task.
Hourly-wage robots that learn recipes and fit into existing commercial kitchens.

さすが世界のテクノロジーを牽引する土地柄、人々の食意識も高い。アジア人も多く、いわゆるおしゃれエスニックフードのメニューが充実している。この地域はシリコンバレーを抱え富裕層が多く、テイクアウトのお店がひしめいていて超・激戦地。

このクラウドシェフがその中でどうしてとりわけて話題になっているかと言うと、それは調理過程が完全にコンピュータ化されているからなのだ。

ただの「コンピュータ化」とか「オートメーション化」じゃないんだよ。ここではまず、話題のセレブシェフをクラウドシェフのキッチンに招き、オススメの一品を一から作ってもらう。頭上のモニターで、作っている画像のみならず温度、調理時間、鍋の中での食材の位置、混ぜ方の強度と長さ、タイミング、スパイスの度合い、それに海抜(!)やキッチンの湿度、キッチン内での人の多さや配置….など数値化が可能なものがすべて記録され、緻密に分析、コード化されてデータとなってキッチンのシステムに搭載される。一調理過程中に何千ものデータポイントが取られる。

こちらがデモの様子👇

コード化された情報を元に、人間のシェフがモニターの下でそのデータポイントの指示に従って調理に挑み、寸分の違いもないように細心の注意を払ってセレブシェフの一皿を再現するが、必ずしも一流の調理技術の訓練を受けた料理人である必要はなく「キッチンアシスタント」レベルであれば充分らしい。

できあがった一品は「パリやムンバイのあのレストランで食べた味」と全く変わらない、と試食をした何人もの顧客が口を揃えて言う。もちろん見かけも全く一緒だ。レビューサイトでも「オドロキの再現」「あの味が何分の一かの値段でしかも自宅で食べられる」とかなりの高評価。平均星数4.7。お値段はちょっと高めの気がするが、土地柄を考えると驚くほど高い!ということはない。

理論としてはわかるんだが、人間が再現するという部分の正確さをどう数値で追跡しているのか、そのへんがちょっと気になる。軽量はすべてコンピュータで「今xx番のお皿の材料を投入」とタイミングの指示が来る。データ直結の調理台は具材の温度も自動管理ということだ。なるほど、セレブシェフの作るものというのは最後に魔法の粉をふりかけてくれているんだという気がしていたが、そんなことはないわけね。

創業者でオーナーの Nikhil Abrahamニキル・エイブラハムさん、ご出身はインドで最終学歴は名門、インド工科大学。世界一と言われるマサチューセッツ工科大学を抜いた、と世界のテック企業が青田買いに走るテック系の最高峰大学だ。

彼にレストラン経験はなく、ビジネスSNSのLinkedInリンクトインをのぞかせていただいた限り完全なテック畑の生え抜き。このクラウドシェフも、レストラン、というよりはたまたま食べ物が商品であるところのテック企業という色合いのよう。

このクラウドシェフ起業に当たっての投資家と資本額は公開されていない。

こちらは、シリコンバレーのあるサンフランシスコ・ベイエリアの地方テレビ局で放映されたニキルさんのインタビュー。大部分が私が上にまとめさせていただいた具体的な調理方法の話だが、ニキルさんのビジョンについて。

Bay Area Company Using Tech to Recreate Cuisine
CloudChef, a Silicon Valley startup caught a lot of people???s attention because it???s all about Michelin rated chefs a...

(英語だけれど、キッチンがどんな仕組みになっているかがこの動画でよく見れます。)

「どうしてこのビジネスを始められたのですか?」「世界中どこにいても好きなものを手軽に食べられるようにしたいと思ったからです。有名シェフの作る一品であったり、あるいはおばあちゃんが作ってくれた懐かしいおかず。それがいつでも食べられる、というコンセプトです。」

なるほど!私は膝を打った。テイクアウトのお店という形でこのテクノロジーを導入させているけれど、彼の頭の中ではきっとこのシステムがいずれは世界中の各家庭に設置されて、だれでもどこでも美味しいものを作れるようにしたいという壮大な夢を持っているよう?

ホットックやヘルシオの調理家電だって、ゆっくりと、でも確実に個人のキッチンに広まっていったように、ニキルさんはこの全く新しい方法を世界のスタンダードにしたいと思っているんだな。

優しいインド系のお兄さん、と言った風貌のニキルさん。きっと大好きなおばあちゃんの作ってくれたあの味ををもう一度でいいから食べたい、ああアレが再現できたなら!と言う気持ちからこの開発に取り組まれたのではなかろうか(これは私の想像です)。

最初このレストランの話を聞いたときには「シリコンバレーっぽ〜いい」とちょっぴり鼻白んだ?けれど、撤回します。

ニキルさん、がんばってね。

ところでニキルさんのお名前、「にきる」といれると「煮切る」と何度やっても自動変換されるちゃうのがシンクロっていうか、料理がらみでちょっとおかしかった!

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