2025年「今年の漢字」に選ばれたのは「熊」だったんだってね!?暖かすぎて冬眠しない熊やどんぐり不足が原因と聞いているが、対策ちゃんとしないと怖いね…(汗)第2位の漢字は「米」。アメリカと、おコメの両方を指しているらしい。第3位「高」。うまいねー、物価高、高市さん、気温が高い、など、もう、こういう示唆のセンスは日本人と日本語ならでは。
さて、おばちゃんが考える「アメリカを表す」今年の漢字、思いつくのは「崩」、「壊」、混乱の「乱」、「迷」とか縁起でもない漢字ばっかだが、うーん、一つ選ぶとしたらやっぱり「崩」かな。国際秩序の崩壊、法秩序の崩壊、民主主義の崩壊、社会保障の崩壊、常識の崩壊、とすごい11ヶ月だったわん。
それに引き換え、今年のカナダを表す漢字は開拓の「拓」に決定だ。二文字使っていいなら「再生」「変貌」も当てはまる。
カナダの人口の90%はアメリカ国境至近に集中していることもあり、二国はほとんど血を分けた?兄弟のような関係性だった。アメリカが戦争をすれば加勢に駆けつけ、国境を行き来する商業活動は日常。カナダからパスポートを持ってトレーダージョーに買い物に来るとか、アメリカからはカナダの歯医者さんに行くとかね。天然資源や農作物の大部分はアメリカに輸出、製造業は部品が何度も国境を行き来して完成するといった具合にほぼ完全に統合、深く深〜く絡み合った相互依存の安定経済を築いてきたのに、今年に入っていきなりアメリカからスゴイ裏切り方をされちゃった。
カナダは路頭に迷うかと思いきや、「アメリカに頼らなくても生きていける方法」を外交、貿易、安全保障すべての面で模索、実行。3月に就任したマーク・カーニー首相の静かな指導力でアメリカを戦略的にバイパスできる方策をすごいスピードでガンガン開拓した。
リーダーシップの質は組織の存続に大きく影響を与える、というのは周知の事実だけど、それを地で行く例を目の当たりにしたのが今年のアメリカとカナダ。おバカな兄(アメリカ)に見切りをつけて独り歩きを始めた賢い弟、カナダ。

By Lea-Kim – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=178519650
ハーバードからオックスフォード大学に進み、経済ストラテジストとして日本に駐在したこともあるカーニーさんは、初の外国人としてイギリスのイングランド銀行(イギリスの日銀ね)総裁を7年務めたという経歴の持ち主。エリザベス女王が「あら、カナダ人なの、信用できるわね」と太鼓判?を押したというエピソードがある。イギリスがEUを脱退したときに経済パニックを回避させた凄腕カーニーさんは、カナダが突然陥った苦境も経済パズルのように解くのを楽しんでいるかのように見えることもある。アメリカのリーダーあの人が敵う相手ではなかったのだ。
カナダ国内でのあだ名は Big Daddy ビッグ・ダディ。小柄で細身のカーニーさんだが、穏やかで頼れるお父さんバイブ。アメリカがこんなになっちゃった今、混乱収集のために世界が求めている「信用できる相手」と「安定性」、この2つの資質が服を着て歩いているようなカーニーさんである。
「イギリス英語じゃなくて、ちゃんとカナダ英語のスペルを使ってくださいね」と批判(笑)が出るくらいヨーロッパに深いコネがあるカーニーさんは、あっという間にEUやイギリスと有形無形の同盟を組み、アジアにもマメに足を運んで日本、韓国、東南アジア首脳たちに「カナダは信用できる国でっせ」と言う印象を植え付けた。
アメリカ用にリザーブされて、特別価格でカナダから輸入していたアルミニウムには、現在なんと50%の関税がかかっている。それを受けてアメリカ国内のアルミは20%近く値上がりした。そして、農業用のカリウム。カリウムは90%をカナダからの輸入に頼っているにもかかわらず関税を発表。あほかいな。農家が使う肥料は1トンあたり100ドル以上値上がりをした。不足分をロシアの同盟国ベラルーシから輸入するというのがアメリカ側がとった政策である。カナダのカリウムはヨーロッパへ。ウクライナ危機以来、ロシアやベラルーシから輸入したくないヨーロッパは大喜びだ。ね、アメリカ以外みんなハッピーなんだよ。だから孤立主義はよくないっていうのにさ…。
で、そのアルミやカリウムの輸出拡大を支えるため、東西・両海岸の港湾施設や鉄道など輸送インフラを充実拡大。ヨーロッパ、南アメリカ、アジアへの天然ガスや農作物輸出も増えて、次々に長期契約を取り付けている。トランプ政権が終わる3年後にはアメリカの政策も大きく方向変換し、元のまともな経済関係を修復したいとする動きもあろうが、アメリカへの依存がどんなに危険なことかを思い知ってしまったカナダ側で、100年以上続いた二国の関係性を根本から変える大きな動きが始まってしまった。カナダの貿易文書も「長期」前提に書き換えられ、すでに投下した巨額のインフラ投資は、3年後なんて見ていない。もう歴史は書き換えられちゃったのだ。あーあ。
カナダが最近もう一つ大きく「拓」したのは、今年6月の発足したSAFE(Security Action for Europe)と呼ばれるEUの防衛・安全保障枠組みに、唯一の非EU国として参加を許されたこと。アメリカが、どう見てもウクライナよりロシア側についてることが明らかになった今、「ヨーロッパが攻撃されたらアメリカが応援に駆けつけまっせ」と約束した NATO 北大西洋条約機構は完全に形骸化。ヨーロッパは2030年を目処に「アメリカがなくても自分らで100%防衛できる」目標に向けて色々頑張ってるの。
SAFEは軍事力行使ではなくて、軍事力強化のためのローンを受けられたり戦闘機の購入価格が有利になるとかそういうお金のほうの枠組み。これについては改めて書くけど、特筆すべきはね、日本も加入させてくださーい!!!とこの12月5日に申し込みした、ということ。進次郎、でかした(?)。
バカな兄と賢い弟には末っ子の双子(日本と韓国)。ワタシらホンキで将来を考える時が来てるのだ。来年は日本も、依存から「脱」し、 新たな道を「拓」き、 真の強さを「再」生させる、みたいな力強い漢字を選んてほしいね!



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