昨日のブログの続き、ウクライナのゼレンスキー大統領とEU首脳陣の訪米対談について。

これぞ外交チェス、権謀術数。ゼレンスキー大統領とEU首脳陣の連携プレーがすごかった。
とにかく彼らは①ウクライナの永久的安全保障、②戦争捕虜、人質、誘拐された児童の返還、この2点に的を絞って8人(ゼレンスキー大統領、EU総長、NATO事務総長、フランス、イギリス、イタリア、ドイツ、フィンランド)が大きなテーブルを順繰りに回ってプーチン側に流れがちなアメリカ大統領への説得を繰り返す。
細部まで計算し尽くして戦略を練って来たに違いない彼らの素晴らしいコラボ。メッセージはひとつ、「ウクライナにNATO第5条(加入国の一つでも他国の攻撃にあった場合はNATO全体への攻撃とみなす)に相当する国家安全を保証する」ことを各国首脳がそれぞれ表現を変えながら繰り返した。
4時間に渡った会議を中座してト*ンプがわざわざプーチンに電話をかけに行ったと言うのは、EUの首脳たちが「ね、プーチンにいま電話して、話し合いで決まったこと伝えてさ、向こうの言い分聞いて今日ここで話まとめちゃおうよ」みたいな感じでその方向に持っていったんじゃ?と想像する。
この間まで「ウクライナの安全保障?そんなン知るかいな」と、一度はウクライナへの武器や情報シェア支援を取りやめるとこまで行ってたアメリカ。それが一転して「第5条に同意、安全保障にアメリカも参画する」という口約束を取り付けた。アメリカ軍の派兵はないが、武器、情報シェア、運輸、テクノロジーなどで手を貸すということらしい。EUが今後900億ドル相当の武器をアメリカから買い入れてウクライナに供与することが含まれていて、お金が儲かるというのも決め手だったかも。
② 人質については 大統領は「プーチンは 近々人質を戻すだろう、もしかしたら今すぐ戻すかもしれない」と発言した。どうかナ。
領土については、近々ゼレンスキーとプーチンが二者、またはト*ンプを交えて三者会談を行って話し合うことになったと複数のEU首脳が事後のインタビューで答えていた。プーチンが、一貫して国家元首として認めるのを拒否しているゼレンスキー大統領と直接会談に臨む可能性は???。今朝のロシアの報道によると「とんでもねえよ」との反応だった。
とにかくね、キラキラのEU首脳が一同に集まり、穏やかに、品よく談笑しつつ、チェス盤のコマをかなり優位にガンガン進めていった様子は すごかった。
セレンスキー・トラ*プ共同記者会見では、 スーツ着ていないことでイジられた前回の教訓を活かしてキリッと服装を整えて登場。 前回は副大統領にカメラの前で「てめえ感謝の気持ちが足りねーんだよ」 と厳しく批判されたが今回はそんな事が無いよう、記者会見が始まった最初の10秒でなんと4回のサンキューを繰り返した。っていうか、1日中「サンキュー、サンキュー」と言っていた。
時に冗談も交え、無駄口を一切叩かず、無事に昨日を乗り切ったゼレンスキー大統領、上の写真は大統領就任時、下は現在。


戦争前の面影は全く消え、一国の存続を背負って立つ重責と疲労で顔はどす黒い。プーチンが相手では、いくら昨日の会談がうまく行ったとしてもすんなり停戦に持ち込めるとは思い難いが、なんとか彼に以前のような笑顔が戻る日を心から願いたい。死ぬまでに会ってみたい人物ナンバーワンだ。



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