ウーバーイーツのちょっと怖い話

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ここニュージャージー州で現在進行中の Uber Eats ウーバーイーツが絡んだ訴訟について。

日本では出前サービスのウーバーイーツの方がよく知られているが、この事件の発端は、同社のタクシーサービス Uber ウーバーの方。我が家から約40分ぐらい南の、ニュージャージー州プリンストン市に住む50代のご夫婦がある夜、外出にウーバーを利用したことだった。

帰宅途中、ウーバーのドライバーが他の車に側面衝突。奥さんのほうは頸椎・腰椎骨折(!)、肋骨骨折、突出性ヘルニアなどの大怪我で複数の手術を受けて1年以上休職。旦那さんは胸骨骨折と左腕・手首の重度の骨折で手首の機能が完全に回復してない。

今年に入り、ご夫婦は損害賠償を求めてウーバーに対し訴訟を起こしたのだがここで思いがけないハードルにぶつかった。

ご夫婦の12歳の娘が、この事故の少し前に、手が離せない母親に代わって母親のアカウントでウーバーイーツでピザを注文していた。最後に出てくる「利用規約に同意しますか」と言う細かい文字のポップアップはスクロールだけして迷わずチェックマークを入れて支払いに進んだ。

この規約の中に『ウーバーと顧客とのトラブルは「裁判」を起こすことはできず、非公開の「仲裁」のみ可能』という条項があった。12歳の娘に携帯を渡し、彼女が「同意します」にチェックを入れた時点で夫婦は裁判を起こすオプションを放棄したことになるというウーバーの主張が通ってニュージャージーの裁判所でこの訴訟、却下されてしまったのだ。

確かにウーバーとウーバーイーツは同じ会社だが…..あまりといえばあまりに理不尽、と常識では思うがそれが法律の怖いところ。

「裁判」になると、判決や賠償金額を最終的に決めるのは一般人である陪審員なので、ほとんどの利用者が読まない細字の約款を盾に取るウーバーに対し、被害者に同情的な判決が下りるのはほぼ確実。損害賠償の金額も大きくなる。

ウーバーはなんとか「仲裁」に持ち込み、ある程度の金額の損害賠償に合意して公開裁判を避けたい。ウーバーは、全く払わないと言っているわけではないんだが、非公開の仲裁では公開裁判のように責任の所在をはっきりさせて公平な社会的制裁を加えることができないし、この医療費が狂ったように高いアメリカで、ご夫婦二人の現在までの費用は考えただけでゾッとする。しかも奥さんのほうは1年間収入を失っている。

損害賠償の要求額は公開されていないが、ウーバーがこんなに必死になるほどの額なのだろう。

ソフトウェアをダウンロードした時も、お洋服をオンラインで買う時も必ず出てくる「同意します」チェックマーク、何ページもある細かい条項は

Fine Print  ファインプリント 細かい文字

と呼ばれ、このウーバーのように露骨ではなくても「これにハマった」という事件は後を経たない。だからと言って、いちいち読むなんて無理!読んだって、法律用語で99%ワケワカメだ。

ご夫婦は上訴の予定。医療費もだが、訴訟にかかる金額も桁外れのアメリカ。事故の夜「じゃあウーバーで帰る?」という一瞬の決断をほんとに後悔しているだろうな、そして娘さん。あの時ピザを頼まなかったら、と自分を責めてるかも。

お金だけでなくやるせなさで失われた1年間、本当に気の毒。ファインプリントの落とし穴、ほんと、怖い。

 

コメント

  1. daugheteekolt より:

    wow!! 97ウーバーイーツのちょっと怖い話

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