若者のユメ・本編

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昨日の投稿では、物価高騰のお話ばかりになってしまいましたが、ニューヨークで生活苦?を強いられる若者たちのお話を今日は少し。

貧乏暮らしの長男は、なかなか正社員採用の口のない美術館で週に3日働いています。4日勤務になるとニューヨーク市の決まりで雇い主が福利厚生を提供することが義務付けられてしまうので、3日しか働かせてもらえない。長男の周りの似たユメを持ったアート系若者たちはだいたいその3日の派遣先プラス副業、または派遣先2件を掛け持ちと言う形で働いている子が多い。

息子はメインの派遣プラスアルバイトを2件。いずれも美術館です。そして金欠はなはだしいときに臨時で入れる荒稼ぎ(?)のバイトがあります。

それは Catering ケータリング。日本でパーティに食べ物を提供するあの業種と同じですが、息子が時々やっているのは、映画でよく見るリッチ階級のホームパーティやレッドカーペットのイベント、あの中で蝶ネクタイをはめてお盆にシャンペンを載せてウロウロしてる若者。アレです。

ケータリング会社に登録するとオンラインのスプレッドシートに好きなときにアクセスして、自分が働ける日にサインアップして当日そこのパーティに出勤します。準備と片付けを入れて5時間位、かなり良い時給とうまいこと行くとチップをもらえます。息子が好きなのはコートチェック。預けたコートや手荷物を渡すときにチップをもらえる率が高いから。

息子が言うにはケータリング会社からバイトの取りまとめに来る社員はめちゃくちゃ偉そうで感じ悪いし、リッチな人たちの中にもかなりたまんない人達がいるのでやらないで済めばそれに越したことはないんでしょうが、お金がね….

実は息子が所属するケータリング会社、もともとはブロードウェイで狭き門の俳優業を目指す若者たちを助けるためにやはり売れない時代の辛い経験を持つ元・俳優さんが設立したそうで、バイトも俳優希望の男女がおおい。息子によるとあの道はアート以上に厳しくて、役がもらえないどころかもらえないのは当たり前、でも歌とダンス、そして美貌を磨くため、とにかく支出が半端ないユメらしい。

ブロードウェイのレストランやカフェでは、姿勢と見栄えのいいウェイトレスウェイターさんたちにたくさん遭遇しますが、そういうのは俳優の卵たちの

Day Job デイ・ジョブ(昼間の仕事)

実際にお金になる仕事。これで生活を支えながら、自分がブレークする日を夢見るのです。

ケータリングを始めたと聞いたときに、息子の大学の学費を思い「あんだけお金かかったのにウェイターさんかい?」とじつは思ったんですけれど、若い人の考え方は柔軟だし割り切ってやっている。ちゃんとした養護教諭の姪っ子も単発でできるこのケータリングの仕事「紹介してー」と言っていました。

マンハッタンで「お金がない」と心配することなく生活できる最低レベルは年収が$100,000、日本円で1,300万くらいと聞きますが、この物価高あながち間違っていない目安の数字かもしれないなとも思うのです。

息子も彼の友達たちも、ユメを妥協すればなんとなかったであろう安全な就職と収入という道を選ばなかったのだから仕方がない。気持が元気なうちは、そして私たちの扶養で健康保険がもらえる期限の26歳まではがんばればいい。楽しそうにはしています。

息子はいろんなパーティで有名人にも遭遇します。セリーナ・ゴメスを至近で見たと興奮してましたよ。そうそう、本業の美術館では息子はなんと眞子さまのチケットを切ったそうです。それもまたニューヨークならでは。

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