サピエンス全史著者の最新刊「Nexus」

世界情勢・政治

午後から数日家を空ける。今回はお犬様連れの小旅行なのでドッグシッターさんの手配はいらない代わりに、3匹分のご飯を分けて袋に入れ、うんち袋、リーシュ、そして車で必ずゲロする次男対策のこみ袋やバスタオルなど、トランクの半分はお犬様グッズでいっぱいになった。

行き先は森の中。宿にWi-Fiはあるが、しまって目の届かないところにおいておくための Cell Phone Lockbox 携帯用の鍵付き箱が用意されているらしい。マンハッタンから2時間で行ける場所なので、週末にやってきて、ラップトップも携帯も Unplug アンプラグ 電源を切って束の間の静寂を満喫するニューヨーカー御用達ということだ。

おばちゃんは普段からマンハッタンの仕事人たちのように電波にまみれているわけではないが、生活している限り情報過多からは逃げられない。特に大統領選を控えたアメリカ。ちょっとストップして消化の時間に充てたいと思っている。

読みたいと思ってダウンロードした本がある。紙の本じゃない、そっか、アンプラグは無理だ(笑)

日本でも大ベストセラーになったサピエンス全史、上下巻の著者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の最新刊だ。きっと今、すごい勢いで日本語訳が進んでいることと思う。こちら。

Nexus: A Brief History of Information Networks from the Stone Age to AI (English Edition)
For the last 100,000 years, we Sapiens have accumulated enormous power. But despite all our discoveries, inventions, and...

サピエンス全史はこちら↓

サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福 (河出文庫)
ホモ・サピエンスが文明を築き、世界を制覇したのはなぜか? 人類の誕生から狩猟採集、農業革命を経て歴史の統一まで描く、巨大な物語。世界的ベストセラーついに文庫化!

サピエンスの方は、夢中になって読んだ…..と言いたいのだが、ちょっと冗長で、寝落ちとの戦いに努力を要した本だった。内容が濃い。そして長い。

Nexus ネクサスとは、「人や出来事を繋ぐもの」という意味で、サブタイトルは A Brief History of Information Networks from Stone Ages to AI 石器時代からAIまで、情報ネットワークの簡単な歴史、となっている。

出版前のインタビューでユヴァルさんが「情報」の定義とその「真偽」について答えていた内容が印象に残った。

情報の定義とは「人と人との コミュニケーション内容」であるということ、そして、情報として成立するためにその内容が必ずしも「真実である必要はない」という2点。

ええええ。「情報は正しくあるべき」だと思っていたんだけど?この例として、世界で一番有名な人、イエス・キリストを挙げていた。

本物の彼を描いた肖像が残っているわけではないので、黒髪だったか、金髪だったか、ハゲだったかわからない。残された寓話もどこまで本当かどこからが作り話なのか知りようがない。それでもイエスキリストは立派に人々の心に存在する。長髪で彫りが深く、十字架で項垂れる彼のイメージも定着している。なるほど!正しいのかどうかが判断基準ではない。

そういや、先日メトロポリタン美術館で見たガンダーラ美術の仏像。ギリシャ文化の影響を受けて、仏様の顔がめっちゃ彫りの深い西洋イケメン風、日本の大仏像とは全然違った!そうかー、そんなもんか。正確ではないだろうが後世に伝えられ、別にそれはそれでいいんだよね。

考えてみれば、いろんな角度の情報が増えれば増えていくほど、オリジナルの真実を掘り出して検証し正確に伝達するのは困難。しかもそんなことをしても自分の得にならない場合。自分の言うことを「ふーん」と納得してもらった方が都合がいい場合がこの世の中ほとんどだ。正確な情報を追求・立証できるのはサイエンス分野しかないのかも。

口を開けるたびに子供でも笑ってしまうような嘘が飛び出すトランプ。彼の言動を受け入れ支持する層は私の理解の範囲を超えているが、これを百歩下がって大きな目で見ると、もしかたらトランプの常軌を逸した言動は、「情報が真実である必要はない」という真理を十分に理解した上でのものなのか?ぎゃっ。

嘘をつくほどそれが話題となりトランプが人々の頭にこびりつく。それって戦略なのか?

トランプの信条「嘘も言い続ければ真実になる」。このユヴァルさんのインタビューを聞きながら、世界の真理「うそはいけません」という基本の基本が根底からひっくり返されてしまった気がしたのだった。森の中でちょっとこの辺り、深く考えてみたいと思ったおばちゃんだった。

といってもどのくらい時間があるかわかんない。森の中で野生の血が踊る元ヤンキーの長女、脱走するかもな。そして次男のゲロ始末。

マンハッタン生まれ、マンハッタン育ちの次男は、きっと赤ちゃん時代に一度も車に乗ったことがなかったのだろう。乗るとゲロ。アレクサが耳を澄ませているのか、Siriが聞いているのか知らないが、この旅行の予定を立て始めた頃からSNSにはゲロ用品の広告がガンガン入るようになり買ってしまったの、カーシート。

四面にふわふわの壁があるので安心感倍増で車のゲロ防止効果があるらしい。箱から出した途端に次男はとっても気に入ってここ数日お昼寝はここで。この慣らし保育の効果を期待したい。

本とこのゲロベッドのレビューは旅行後に。良い週末をお過ごしください。

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