テスラに乗ってドライブインシアターはいかが

たべもの、お料理・スタバ

さる7月21日、ロサンゼルス市ハリウッドに新しくオープンした Tesla Diner テスラ・ダイナー

はい、イーロン・マスクのあのテスラね。スーパーチャージャー数が80基の世界最大のチャージングステーションにレストランとドライブインシアターを併設した大規模な施設で、イーロンの気まぐれかと思ったら7年の月日をかけて完成。物珍しさに結構混んでるらしいのよ。

「近未来的デザイン」のこのダイナーでは、テスラ以外のEVもチャージでき、チャージの間に屋外の巨大スクリーンで映画を見たり、テスラロボットが運んできてくれたバーガーを頬張ったり。テスラを持っていない人もショールームや屋外に駐車されたテスラやテスラトラックに試乗できるという。

テスラっていうのが気に入らないけど、ちょっと行ってみたい気はするね。

こちらはテスラジャパンのウェブサイトより。

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こちらがメニューのページ

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個人的に気になったのは Breakfast ブレックファストに分類されている Fried Chicken & Waffle、フライドチキン・アンド・ワッフルで、これはあのワッフルに辛めのフライドチキンを乗せたもの。ワッフルはお菓子のような感覚だったから、これにフライドチキン?と最初思ったんだけど、ダメ出しでメープルシロップかけて食べたりするのが実はミョーに美味しくて、2年に一度くらいは自分に許す食べ物だ。テスラダイナーのは、ワッフルにテスラ模様が焼き入れられてるので、ワッフルメーカーも特注のよう(笑)。

メニューページの冒頭に「レトロで近未来的なメニュー・当店では、アメリカの伝統的なダイナーからインスピレーションを得て、高品質の食材を使用した軽食から本格的なお食事まで、充実したメニューを取り揃えています」と書かれているように、ハンバーガー、フライドポテト、ホットドッグなどが並ぶが、ヘルスとビューティに敏感なロスの顧客層を意識して、お飲み物のセクションに

Organic Draft Kombucha オーガニック・ドラフト・コンブチャ

が澄ました顔でのっているのが笑える。

コンブチャ。アメリカのコンブチャは昆布茶ではなく「紅茶キノコ」、体に良いと人気の発酵ドリンクである。一体いつどこで誰が勘違いをしたのか、なぜ昆布茶と呼ばれるようになったのか、ジムでもオーガニックレストランでもスタイル抜群の女の子が「コンブチャ・プリーズ」と注文しているのは何年経ってもオカシイ。お酢を飲んでるみたいで美味しくない(とおばちゃんは思う)。

テスラダイナーでは、ただのコンブチャじゃなくて「ドラフト・コンブチャ」。瓶に小分けにされ、いつ作られたものかわからないやつじゃなくて、作った入れ物から直接注ぎます、ということだ。

先日、イーロンに支払う成功報酬額、約290億ドル(約4兆600億円)というのがテスラの取締役会で承認された。会社の時価総額や収益率が目標に達した時点で株で支払われるこの報酬は今年もらえるかもしれないし、何年もかかるかもしれない。「イーロン氏が経営最高責任者として仕事をするインセンティブとして」設定されたらしいが、こんなにお金もらわないと仕事するインセンティブが起きんのかい。CEOをやめたらもらえないので「お願いだからやめないでね」という意味合いもある。

この目標達成に、ダイナーの収益が少しでも役に立つのか?うーん、ダイナーは、ハリウッドの、しかも「ルート66」サンタモニカ・ブルバード沿いというスーパー立地といい当初の建築費用といい、コストが高すぎて収益なんかでないと思うんだよね。

ダイナーの平均客単価を40ドル(ハリウッドだからね、高め)として、200席が24時間で5回転すると仮定して、1日のお食事による売上が4万ドル。映画を見に来てポップコーンだけオーダーする人で合計200箱として4000ドルの売上。チャージャー使用は1基につき1日に10人が使用するとして、それが80基。一回のチャージが20ドルとして1日1万6000ドル。上の3つ合計で1日の売上が8万ドル。かける365日で1年間29万ドル、40億円というと多く聞こえるが、ダイナーの利益率は3−8%が普通な上(場所代、食材、人件費、メンテ、保険…)、テスラダイナーはチャージャー、映画のスクリーン、テスラロボット代、と独特のコストも多くて絶対赤字だと思うんだよねー。でもロボットだから人件費がないのか…ってこんな事をつらつら考えても時間の無駄だけどさ。

ま、だからこれは地に落ちたテスラのイメージ回復のための大マーケティング戦略の一つでしょう。

PR的に大きく投資したわりに(ハンバーガーも世界的シェフを雇って開発してもらったんだってさ)こちらが「実際に行ってみました」ジャーナリスト、テジャオ・ラオさんという方のレビューの抜粋、思った通り辛口。おまけにダイナーの周りはイーロン反対のデモが常に行われていてガヤガヤしているそうです。

期待外れのメニューとサービス
食べ物自体もグッズのよう。テスラの稲妻アイコンが型押しされたワッフル。ハンバーガーやサンドイッチは、サイバートラック型の紙箱に入れられていました。

営業開始直後の数日間は、広告されていたメニューのほとんどが提供されていませんでした。ボリュームのあるチキンテンダーが硬いワッフルに挟まれ、とても甘いマヨネーズがたっぷりかかっていました。そして、平凡なビーフチリはチーズの下で細かく挽かれており、それが和牛である意味がないという感じでした。ホットドッグはしなびてました。テスラのエンジニアがバーガーの肉を平らにするための専用ツールを開発したそうですが、別に際立った味ではありませんでした。

未来のビジョンと現実のギャップ
テスラは未来のビジョンを約束していますが、ここはタッチスクリーンで注文しカウンターで受け取る、肉中心のファストフードをの大量生産型の平凡なレストランです。他のチェーン店が何年も前に導入した目新しさのないモデルです。マーケティング資料やオープン初日には、2階でロボットがポップコーンを作ると宣伝されていましたが、私が行ったときにはロボットの衣装を着た人間のコメディアン以外本当のロボットは一機もいませんでした。ウェブサイトでは24時間営業と書かれていましたが、それはアプリを使って車の中から注文するテスラドライバーに限った話でした。他の利用客は、朝6時から深夜0時です。

テスラダイナーは充電ステーション、ドライブインシアター、そして「クラシックなアメリカンダイナー」として売り出されていますが、この宣伝文句を書いた人が本当にダイナーに行ったことがあるのか疑問に思いました。テスラダイナーでは、中に入るのにどれくらいの時間がかかるかわからず、入店しても何があるのか、何がないのかもわかりません。

それにもかかわらず行列を止めることはありませんでした。私が帰ろうとエレベーターに乗り込むと、近くで働く人、海外からの観光客、そして1週間に3回もテスラダイナーに来て、また来る予定だという地元の人々が一緒でした。私は彼らの気持ちが理解できませんでした。そのうちの一人が私に言いました。「ハンバーガー以外は何も注文しないんだ。他は本当にひどいから」。

 

ロスに旅行に来られる際、寄ってみたいと思う方は、

Tesla Diner

7001 Santa Monica Blvd, West Hollywood, CA 90038

①タクシーやウーバーで空港から約30分、費用は50ドルくらい。

②空港シャトルバスでメトロ(地下鉄)駅まで行き Hollywood/Highland駅下車。

これはネット情報で、おばちゃん本人が確認した行き方ではありません。

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