週末、アメリカのメディアはブラウン大学の銃乱射事件やオーストラリアのボンダイ・ビーチ事件など悲惨なニュースで溢れたが、今朝は「あの映画を見たからニューヨークに住んでみたくなったの!」という妙齢女性も多い永遠の名作「恋人たちの予感」の映画監督、ロブ・ライナーさん殺害の話で持ちきりだ。両親をナイフで殺害したとして薬物中毒に苦しむ34歳の次男が逮捕された。薬物中毒の我が子に刺されて死亡する、というのは人間の最期としては最悪のシナリオではないだろうか。
少々難あり・学校ダメダメの二人の子供を育てている時は、①親よりも先に死ぬこと、②薬物中毒になることの2つの「最悪のシナリオ」を想定し、夫と、それ以外は多少外れてもかまわんじゃないかと決めた。ティモシー・シャラメくんが薬物中毒のティーンエイジャーを熱演した名作「ビューティフル・ボーイ」にかなり影響されたんじゃあなかったかと記憶している。子供に殺されてしまうと言うシナリオなんて、もちろん思いつきさえしなかった。

元俳優のライナーさんは、監督する映画によく脇役でちょろりと顔を出した。「恋人たちの予感」の脚本を書いた友人ノラ・エフロンさんが監督した映画「スリープレス・シアトル」にはゲスト出演した。男やもめのトム・ハンクスをパイク・プレース・マーケットという魚市場にランチに連れ出す明るい同僚のおじさんがライナーさんだ。
「恋人たちの予感」にはライナーさんのお母さんがカメオ出演している。あの有名なサンドイッチのシーンで「私も彼女が食べてるものをいただくわ」となんともいえない表情のおばさんがその人。
忙しい師走だが、クリスマスの準備も一段落ついた頃ゆっくり座って見るのを毎年楽しみにしている定番映画の「恋人たちの予感」。昨日は、主演のビリー・クリスタルさんが黄色い事件テープが張り巡らされたロブさんの自宅前で涙ぐむ姿がカメラに収められていた。今年は見れないな…。ロブさんと奥さんの御冥福を祈ります。
じゃあ今年の師走は映画「ラブ・アクチュアリー」と「ホリデー」だ。時間の余裕があれば「ノッティング・ヒル」もいいね。
このセレクション、一年中ストリーミングしているくせに12月になるといきなり借りるお金がかかるようになってたが、さすがにあまりのセコさをネトフリも反省したのか最近はただで見れるようになっている。
「ラブ・アクチュアリー」といえば、独身首相としてダウニングストリート10番地に住むヒュー・グラントがおしりを振って踊るシーンが有名で、12月に入るとSNSはそのミーム画像であふれる。ちょっと見始めると延々といろんな人のいろんなバージョンが(牧場のおじさんが牛と踊るとか色々)アルゴリズムで入ってきてゲラゲラ笑ってみているうちになんとなく気も晴れてきた。こちらがヒューさんのオリジナル。
映画の中でヒュー・グラントのお姉さん役のエマ・トンプソンは、クリスマスに貰った正方形の箱はてっきり自分のために買ったとばかり思っていたジュエリーではなく、ジョニ・ミッチェルのCDセットだった。涙するエマさん。
先日アメリカのトークショーに出演した彼女にホストから手渡されたプレゼント、開けてみたら同じCD。彼女も会場もバカウケしているとこを見ると、ホリデーにこの映画を見ている人の数は半端ないと見た。
悲惨なニュースが絶えなかった12月前半だが、できれば大きな事件もなくなんとか心穏やかに年越しをしたいと切に思う。あと15日。2025年、世界中大変な年だった。
余談だが、サンドイッチ店(デリ)は、マンハッタン、ローワーイーストサイドにある Katz’ Deli カッツ・デリ。これでもか!とかさねに重ねた薄切りパストラミのサンドイッチで有名だが、あの映画の中でメグ・ライアンが食べていたのはターキーのサンドイッチだそうだ。

店内は「コレがあのテーブル」と矢印サインがぶら下がっていて、いつも激混みの店内だがタイミングが合えば座ることができます。席の予約はできないそうです。
よく見てください。一番上のオビにメグ・ライアンがいます。



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