Critical Thinking

ある記事で、ユニセフが行っている子供の幸福度調査「レポートカード16」(2020年コロナ前の調査)日本は38カ国中総合20位。これは身体的幸福と精神的幸福のふたつのセクションに分かれていて、精神的幸福の方だけ見ると実は38カ国中37位だという数字を見ておったまげました。

そこで、京都の大学院に留学中の、夫の遠縁ベンくんの言葉を思いだしたのです。

ベンくんはうちの長男と歳が近くて、血の繋がりは濃厚ではないのに並べると似ています。揃って日本でお蕎麦屋さんにつれていったときは、店の人に「ご兄弟?」と聞かれたほど。私も自分の息子のような気がしてます。はっきり言って我が息子たちより日本語うまくて心が通う(笑)家族の集まりでもベンとはコソコソを日本語で秘密の話ができるのでそれも楽しい。そのベンくんは4月に東京で就職が決まっており、日本が大好き、アメリカに戻る気はまったくないのです。

いずれ日本の国籍を取ると言っているベンくんは、将来のことを考えたとき、子供は小学校出たらアメリカで中・高に行かせて、大学は日本に戻らせる、って言ってました。どうして?と聞いたら、なんか日本の中高生ってアンハッピーなんだって、自殺も多いらしいし、と言うのですよ。えー。

ユニセフの調査をちょっと詳しく見てみたくなりました。

身体的幸福度の方は、人口あたりの子供の死亡率であるとか経済的状況の分析なので、客観的な数字であり日本の順位は普通に高い。もう一つの精神的幸福度、これは質問に答える形なので完全に子どもたちの主観的な答えの集計になります。

で、アメリカに住んでいると自然に鍛えられる Critial Thinking の虫が私のお尻のあたりでむずむず。訳すると「批判的思考法」ですが、批判というより提示されたものを鵜呑みにぜず、まず疑ってみる、という感じ。

「この37位の統計、信用できるんかな」。と思ったわけです。

日本の関連記事をググるともう「子どもたちが幸せじゃない!」「学歴重視が悪い」「いじめが悪い」「自殺率が高い」とものすごく悲観的で読んでるこっちまで不安になるようなものばかり。英語でググってみると、決して順位が高くないアメリカだってイギリスだって客観的な結果の報道、または学術論文として分析されているかのどちらかで、一般向けの危機感を煽るような記事は見つかりませんでした。日本のように他国の見解や世界での位置づけをとても気にする文化ではないので当然かも知れません。

ユニセフによると対象国は38カ国じゃなくて41カ国だというし、やはり気をつけて見るべき数字のような気がますますしてきました。

質問事項を見たい。同じ質問だって「とっても当てはまる」「当てはまらない」と思う心の基準が違うかもしれない。高い自尊心を持つよう教育されているアメリカの子供が「よくできた!」と自信を持つレベルの成果に日本の子供はまず「もっとよくできたはず、もうちょっと頑張ろう」と思うに違いないと思ったのです。

だから「幸せですか?」と聞かれたら疑いなく「うん幸せです」と答える国の子供と、お土産を「つまらないものですが」と差し出す謙遜の文化の日本の子どもたち、多分幸せを少し割引いてしまう子どもたちとの間では大きな差が出るのでは。そう考えると、子どもたちの主観的な答えから導き出したこの37という数字はやはり鵜呑みにするべきではないし、ほとんど最下位だ!とパニックもしないほうがいいと思ったのでした。

幸せと感じられない子供が増えていることも自殺率が高いということも由々しき事実でありそれを軽く見る気は全くありません。だた、この結果をググって出てきたたくさんのこわい記事、もしそんな記事を当の子どもたちが読んだら?不安感の強い親御さんが心配になったら?

数字をまず疑ってみる Critical Thinking という習慣がなかったら?あーやっぱり日本の子供は不幸せなんだ!とますます不安になるばかりなのではないかしらん(´;ω;`)

子供を持たない外国人のベンくん、周りには中高生もその親御さんの知り合いはいないよと言っていました。なのに日頃の報道から日本の学校には行かせないほうがいいのかなと思い始めているくらい。ちょっと心配になります。

なかなか見つからない質問事項のPDF。今日はなんとか見つけてこの辺りを自分なりに探ってみたいな、と思いました。

コメント

  1. ミモザ より:

    私はこの順位を真に受けていました。
    若いうちから老後を考えて節約する若者。
    稼いだお金をせいせい使いたいから結婚したくないという息子。
    早く安楽死法案がとおってほしいとネットでつぶやく50代。
    若さゆえ楽しそうに見える子供達も希望や期待が持てないのかもしれないと思っていました。
    どこからどうしていけばいいんでしょうね。

  2. みやみき より:

    こんにちは。私は日本だけでなくアメリカや他の国でもいじめや差別はひどいのに日本人が悲観的なのは性格からかなと思います。フランスにいましたがひどいいじめ、暴力はあるけれど、もともと住んでいる地域が違うから学校が違って、と日本の公立程いろんな階層からは来ていないようでした。

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