日本版「鉄の女」なるか?初の女性首相誕生か

世界情勢・政治

 

https://www.ft.com/content/736164d6-7e6c-11ea-b0fb-13524ae1056b

おはようございます。アメリカ東海岸は時差で日本より13時間遅れているので、おばちゃんと犬たちが寝ている間に日本では高市早苗さんが自民党総裁に選ばれていた。日本初の女性首相が誕生する(見通し)と言うのでこちらのメディアでも取り上げられている。

新聞にもカラーがあって、

アメリカの新聞だと

  • ニューヨーク・タイムズ→リベラルより
  • ウォールストリートジャーナル→保守より

イギリスの新聞

  • ガーディアン→リベラル
  • インディペンデンス→保守より

ということになっている。保守派と言われる高市さんの当選がそれぞれの新聞でどう扱われてるのかなと、4誌の見出しを見てみたら、

ニューヨーク・タイムズ:
Japan Is Set for Its First Female Prime Minister (日本で初の女性首相が誕生する見通し)

ウォールストリートジャーナル: Japan Set for First Female Prime Minister Amid U.S. Friction Over Trade, Security(米国との貿易や安全保障の摩擦の中、日本は初の女性首相誕生へ)

ガーディアン: Sanae Takaichi: the new leader of Japan’s Liberal Democratic party who cites Thatcher as an influence(サッチャーに影響を受けたという高市早苗が自民党の総裁に)

インディペンダンス: Hardline nationalist to become Japan’s first female prime minister after winning leadership election(強硬派ナショナリストが日本初の女性首相に)
どの新聞も記事内容は似たようなもんだったが、イギリスの新聞のほうが「保守」を気にしてる感じ。まずはお手並み拝見と行った感じで肯定的でも否定的でもなく、 女性の政治進出が遅れている日本で初の女性首相と言う歴史的意義は全紙で評価・強調されていた。
イギリスのメディアは高市さんが敬愛する政治家が「鉄の女」マーガレット・サッチャー首相だということを強調。イギリス経済誌エコノミスト誌の見出しは新聞よりもちょっと鋭くて、Victory for Japan’s polarising Iron Lady, Takaichi Sanae「意見が別れる日本製”鉄の女”の勝利」という見出しだった。Polarizing ポラライジングは、分裂させる、対立構造を作る、など政治や社会の場面では肯定的な言葉ではない。
「鉄の女」は、もともとはソビエトの政治誌がサッチャー首相に付けたあだ名が定着したものだが、高市さん、Japanese Iron Ladyと呼ばれてきっととっても喜んでいることだろうね、なんせサッチャーの伝記が座右の書ということだ(細かいが、Sanae TakaichiではなくTakaichi Sanaeになっているのが気になる。エコノミストはもしかして苗字と名前間違えたのか?)
AIに頼んで、概ね似通っている大手新聞の記事4つに共通して最も出てくるキーワード10個をまとめてもらったら結果は以下の通りだった。
1.  保守派:保守派:伝統的・強硬な保守思想、自民党右派の支持基盤とみなされている。
2. サッチャー:マーガレット・サッチャー元英国首相を尊敬し、その強いリーダーシップや保守路線になぞらえられる。
3. 右傾化(極右):政策や発言が党内外で極端な保守的右派的傾向として懸念されている。
4. 安全保障:防衛力強化や日米関係の強化を重視し、地域安全保障政策で強硬な姿勢を示す。
5. 女性初(歴史的意義):自民党・日本政府で初の女性総裁(首相候補)として歴史的節目と注目される。
6. 強硬派:経済・外交・社会問題で厳しい姿勢を貫き、穏健派との対立を招くこともある。
7. 国防強化:防衛予算増額や軍事力強化の主張が明確で、地域の軍事的緊張に影響。
8. 政治的分裂:党内保守派と穏健派、中道派との意見対立や支持基盤分裂が顕著で党の結束に影響。
9. ジェンダー(男女平等問題):同性婚や夫婦別姓に否定的で、女性権利問題での保守的立場が女性支持を限定。
10. 外交・対中韓関係:中国や韓国との歴史認識問題や領土問題で強硬な外交姿勢をとり近隣諸国との対立懸念も強い。
英米での高市さん評価がこのキーワードから分かるね。日本の場合は、首相が変わったからと言って彼・彼女の考え方がもろに政策に即・反映されるということはないとは思うが、上の10個のキーワードは暴走するアメリカの流れとほぼ同じ…と思うと朝からおばちゃんの中で警鐘が鳴る。でもね、人が良すぎる日本人、外から見てると移民対策、国防政策、経済政策をもっと充実させないと「世界の餌食」になっちゃうんじゃ!?という危機感に裏打ちされた保守派首相の誕生なのかナ、とも考える。海外に住む身には今のところそのくらいまでしか実感としてわからないな(汗)
ただね、「夫婦別姓」「女性天皇」反対らしいが、それなんでなの?どこが悪いの?そのへんはよくわかんない。あとさ「ワーク・ライフ・バランスを忘れてとにかく働きます」っていう発言もなんか怖いんですけど?
映画「リトル・ダンサー」(英題は Billy Elliot ビリー・エリオット)覚えてますか?炭鉱労働者のストライキでいよいよお金がなくなったお父さんが、お母さんの形見のピアノを暖炉の薪にせざるを得なくなったあのシーン、泣けたよね、あれがサッチャー首相時代の政府vs.労働組合の現実だ。サッチャー首相はよく「自己責任」という言葉を口にしたが、それって社会福祉の削減という意味。そしてこの映画自体、男の子がバレエダンサーになることへの社会的偏見を乗り越えた家族愛の話。ジェンダー問題だ。
ごめん、やっぱ、日本も含めて世界は時代に逆行してるって思っちゃう。少しずつ20世紀に後戻りしつつある気がする…。心の中の警鐘は続く。いやーん。
**************************
引用記事のリンク(英文)
(冒頭、写真をお借りしたファイナンシャルタイムズの「リトル・ダンサー」に関する記事はこちら)

コメント

なんちゃってニューヨークをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む